茶作業による遅発性尺骨神経麻痺

今回, われわれは, 茶作業従事者における遅発性尺骨神経麻痺について, 調査したので報告する。 過去3年間に, 当科で治療した遅発性尺骨神経麻痺のうち, 茶作業者は5例, 6肘であり, 全体の約半数を占めていた。原因は, 1例を除き, 全例, 変形性肘関節症であり, 全体に高令者に多かった。症状としては, 手のシビレが多いが, 他覚的に認められた, 節萎縮や, 指変形に対する訴えは少なかった。 治療は, 1例を除き手術を施行した。手術成績は, 全例に症状の改善が認められ, 自覚的満足も得られたが, 臨床的評価と患者の満足度とは, 必ずしも一致しなかった。...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 35; no. 1; pp. 76 - 79
Main Authors 陶山, 哲夫, 金子, 正剛, 久野木, 順一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 01.05.1986
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.35.76

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Summary:今回, われわれは, 茶作業従事者における遅発性尺骨神経麻痺について, 調査したので報告する。 過去3年間に, 当科で治療した遅発性尺骨神経麻痺のうち, 茶作業者は5例, 6肘であり, 全体の約半数を占めていた。原因は, 1例を除き, 全例, 変形性肘関節症であり, 全体に高令者に多かった。症状としては, 手のシビレが多いが, 他覚的に認められた, 節萎縮や, 指変形に対する訴えは少なかった。 治療は, 1例を除き手術を施行した。手術成績は, 全例に症状の改善が認められ, 自覚的満足も得られたが, 臨床的評価と患者の満足度とは, 必ずしも一致しなかった。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.35.76