センシング技術を活用した睡眠評価
看護学においてエビデンスに基づいた実践の重要性は広く認識されているが, その実現は臨床現場において容易ではない. 特に, 研究と実務の連携に関しては, 多くの課題が存在する. 臨床現場では, 研究活動がしばしば迷惑とみなされることがあり, 研究者は邪魔者としてのレッテルを貼られることも少なくない. 病院スタッフは日々の業務に追われ, まわりからの多数の指示に応じながら, 患者のケアに専念している. このような状況では, 研究への協力が直接的な恩恵をもたらさない場合, その価値を見いだすのが難しい. 本稿では, 特集のテーマから主に筆者がこれまで取り組んできた睡眠研究で用いた指標の紹介をするが,...
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Published in | 日本老年看護学会誌(老年看護学) Vol. 28; no. 2; pp. 38 - 43 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本老年看護学会
01.01.2024
一般社団法人 日本老年看護学会 |
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ISSN | 1346-9665 2432-0811 |
DOI | 10.20696/jagn.28.2_38 |
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Summary: | 看護学においてエビデンスに基づいた実践の重要性は広く認識されているが, その実現は臨床現場において容易ではない. 特に, 研究と実務の連携に関しては, 多くの課題が存在する. 臨床現場では, 研究活動がしばしば迷惑とみなされることがあり, 研究者は邪魔者としてのレッテルを貼られることも少なくない. 病院スタッフは日々の業務に追われ, まわりからの多数の指示に応じながら, 患者のケアに専念している. このような状況では, 研究への協力が直接的な恩恵をもたらさない場合, その価値を見いだすのが難しい. 本稿では, 特集のテーマから主に筆者がこれまで取り組んできた睡眠研究で用いた指標の紹介をするが, 常に臨床現場でどう役に立てるのかというimplementationの視点をもって扱う指標の運用についても考察する. 「I. 必然的に開始した睡眠モニタリング研究」筆者の専門が認知症ケアであるため, 必然的に睡眠研究にたどり着いた. |
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Bibliography: | 特集2 高齢者の睡眠の質を高めるケア |
ISSN: | 1346-9665 2432-0811 |
DOI: | 10.20696/jagn.28.2_38 |