看護学士課程の学生のメタ認知的な臨床学習環境に影響を及ぼす教育インフラストラクチャーの検討

要旨 目的:本研究の目的は,看護学士課程の学生のメタ認知的な臨床学習環境に影響を及ぼす教育インフラストラクチャーを明らかにすることである. 方法:看護学士課程の4年次生205名を対象に,構造方程式モデリングを用いて教育インフラストラクチャーと臨床学習環境との因果関係を分析した.臨床学習環境の測定にはClinical Learning Environment Diagnostic Inventory(CLEDI)を用いた.この測定尺度は,臨床学習環境の感覚的,知覚的,象徴的,行動的,反省的側面を測定する. 結果:教育インフラストラクチャーから臨床学習環境への標準化係数は0.97で,教育インフラス...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 27; no. 4; pp. 33 - 41
Main Author 細田 泰子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 20.12.2007
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.27.4_33

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Summary:要旨 目的:本研究の目的は,看護学士課程の学生のメタ認知的な臨床学習環境に影響を及ぼす教育インフラストラクチャーを明らかにすることである. 方法:看護学士課程の4年次生205名を対象に,構造方程式モデリングを用いて教育インフラストラクチャーと臨床学習環境との因果関係を分析した.臨床学習環境の測定にはClinical Learning Environment Diagnostic Inventory(CLEDI)を用いた.この測定尺度は,臨床学習環境の感覚的,知覚的,象徴的,行動的,反省的側面を測定する. 結果:教育インフラストラクチャーから臨床学習環境への標準化係数は0.97で,教育インフラストラクチャーの観測変数のうち「大学と臨床の連携」が最も強い影響を示していた.教育インフラストラクチャーは「感覚的臨床学習環境」に強い影響をもち,他の下位尺度には中程度の関連性があることを認めた. 結論:以上の結果から,大学と臨床の連携システムを整備することが学生の臨床学習環境の質の保証に結びつくことや,感覚的臨床学習環境への影響を考慮する必要性のあることが示唆された.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.27.4_33