漢字書字の習得が困難な学習障害児に関する研究の動向
要旨:本研究は,漢字書字の習得が困難な学習障害児における国内の研究動向を調査し,今後の課題を明らかにすることを目的にした.漢字書字の習得が困難な要因には視覚情報処理や聴覚情報処理を問題とする報告が多かったが,書字成績に認知スタイルや筆順の正確さが寄与した報告も見られた.また介入研究では,単一事例研究法を用いた研究は少なかった.今後は単一事例研究法を用い,認知スタイルだけでなく,書字運動や運動覚心像に着目した研究や,各児童の特性に適応した介入方法をフローチャート化し自主学習しやすいツールを開発していくことが求められる.併せて,Information and Communication Techn...
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          | Published in | 作業療法 Vol. 39; no. 3; pp. 261 - 272 | 
|---|---|
| Main Authors | , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本作業療法士協会
    
        15.06.2020
     一般社団法人 日本作業療法士協会  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0289-4920 2434-4419  | 
| DOI | 10.32178/jotr.39.3_261 | 
Cover
| Summary: | 要旨:本研究は,漢字書字の習得が困難な学習障害児における国内の研究動向を調査し,今後の課題を明らかにすることを目的にした.漢字書字の習得が困難な要因には視覚情報処理や聴覚情報処理を問題とする報告が多かったが,書字成績に認知スタイルや筆順の正確さが寄与した報告も見られた.また介入研究では,単一事例研究法を用いた研究は少なかった.今後は単一事例研究法を用い,認知スタイルだけでなく,書字運動や運動覚心像に着目した研究や,各児童の特性に適応した介入方法をフローチャート化し自主学習しやすいツールを開発していくことが求められる.併せて,Information and Communication Technology(ICT)を活用した支援の普及も重要である. | 
|---|---|
| Bibliography: | 総説 | 
| ISSN: | 0289-4920 2434-4419  | 
| DOI: | 10.32178/jotr.39.3_261 |