がん診療連携拠点病院に勤務する外来看護師のがん緩和ケアに対する実践の認識と関連要因

要旨 目的:がん診療連携拠点病院に勤務する外来看護師を対象に,がん緩和ケアの実践に対する認識の自己評価とその関連要因を4側面ごとに明らかにした. 方法:A県がん診療連携拠点病院の外来看護師を対象に,がん緩和ケアの実践に対する認識と,緩和ケアに関する経験について自記式質問紙調査を行なった. 結果:207名に配布し回収率は92.3%であった.実践の程度の自己評価について,できていると回答した割合はいずれも2割以下であった.役割意識がある者は,スピリチュアルな側面で約7割,残りの3側面で8割から9割であった.緩和ケアの実践に関連する要因は,研修の受講や専門・認定看護師の支援を受けた経験,他職種連携の...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 41; no. 1; pp. 885 - 894
Main Authors 能登原 寛子, 岡本 理恵, 表 志津子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2021
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.41.885

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Summary:要旨 目的:がん診療連携拠点病院に勤務する外来看護師を対象に,がん緩和ケアの実践に対する認識の自己評価とその関連要因を4側面ごとに明らかにした. 方法:A県がん診療連携拠点病院の外来看護師を対象に,がん緩和ケアの実践に対する認識と,緩和ケアに関する経験について自記式質問紙調査を行なった. 結果:207名に配布し回収率は92.3%であった.実践の程度の自己評価について,できていると回答した割合はいずれも2割以下であった.役割意識がある者は,スピリチュアルな側面で約7割,残りの3側面で8割から9割であった.緩和ケアの実践に関連する要因は,研修の受講や専門・認定看護師の支援を受けた経験,他職種連携の経験などであった. 結論:外来看護師の緩和ケア実践を促進するためには,基本的な緩和ケアの実践知を積み上げ,他職種へとつなぐ体制整備が不可欠であると示唆された.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.41.885