「知覚された多側面の個人−環境適合」を測定する日本語版適合感尺度の開発:看護職における妥当性と信頼性の検証
要旨 目的:個人−環境適合の5側面の知覚を測定する日本語版適合感尺度を開発し,妥当性と信頼性を検証する. 方法:個人−環境適合の欲求−供給,需要−能力,個人−組織適合の3側面を測るPerceived Fit Scaleを許諾後翻訳し,個人−組織適合尺度の「組織」を「上司」「同僚」に置換し,個人−上司,個人−集団適合尺度を追加した.異なる時期・施設の看護職に調査を行い,その一部に再テストを実施した.209名,434名のデータを分析した. 結果:探索的因子分析で想定の5因子が抽出され,確証的因子分析でモデル適合度は良好だった.関連が想定された概念と各下位尺度との相関は仮説通りだった.クロンバックα...
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Published in | 日本看護科学会誌 Vol. 41; no. 1; pp. 692 - 700 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本看護科学学会
2021
公益社団法人 日本看護科学学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0287-5330 2185-8888 |
DOI | 10.5630/jans.41.692 |
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Summary: | 要旨 目的:個人−環境適合の5側面の知覚を測定する日本語版適合感尺度を開発し,妥当性と信頼性を検証する. 方法:個人−環境適合の欲求−供給,需要−能力,個人−組織適合の3側面を測るPerceived Fit Scaleを許諾後翻訳し,個人−組織適合尺度の「組織」を「上司」「同僚」に置換し,個人−上司,個人−集団適合尺度を追加した.異なる時期・施設の看護職に調査を行い,その一部に再テストを実施した.209名,434名のデータを分析した. 結果:探索的因子分析で想定の5因子が抽出され,確証的因子分析でモデル適合度は良好だった.関連が想定された概念と各下位尺度との相関は仮説通りだった.クロンバックαは各下位尺度.87〜.97であった.各調査の級内相関係数は.60〜.78,.37〜.54であった. 結論:開発した日本語版適合感尺度は時間的安定性に課題はあるが,看護職で一定の妥当性,信頼性を確認できた |
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Bibliography: | 原著 |
ISSN: | 0287-5330 2185-8888 |
DOI: | 10.5630/jans.41.692 |