救急外来を受診後に帰宅した患者の30日以内の再受診パターン:比較事例研究

要旨目的:救急外来受診後30日以内の再受診例に関し,再受診の原因や経緯からパターンを見いだすことを目的とした.方法:診療録による比較事例研究の手法で分析した.2013年2月〜12月に都内1大学病院救急外来を受診した患者のうち30日以内に再受診をした者を対象とした.事例—コードマトリックスによる分析から事例をパターン分類し,パターン別に群間比較した.結果:136事例は,初回受診時に医師から再受診を促された【予定再受診】,帰宅後に再受診を促された【医療職者の指示による再受診】,同じ症状が悪化した【医療が必要になった再受診】,異なる症状が出現した【異なるエピソードでの再受診】,再受診の必要性が低いと...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 38; no. 1; pp. 336 - 345
Main Authors 寺本 千恵, 永田 智子, 成瀬 昂, 横田 慎一郎, 山本 則子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2018
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.38.336

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Summary:要旨目的:救急外来受診後30日以内の再受診例に関し,再受診の原因や経緯からパターンを見いだすことを目的とした.方法:診療録による比較事例研究の手法で分析した.2013年2月〜12月に都内1大学病院救急外来を受診した患者のうち30日以内に再受診をした者を対象とした.事例—コードマトリックスによる分析から事例をパターン分類し,パターン別に群間比較した.結果:136事例は,初回受診時に医師から再受診を促された【予定再受診】,帰宅後に再受診を促された【医療職者の指示による再受診】,同じ症状が悪化した【医療が必要になった再受診】,異なる症状が出現した【異なるエピソードでの再受診】,再受診の必要性が低いと思われる【軽症での再受診】の5つのパターンに分類された.結論:本研究では,救急外来の再受診には5つのパターンがあること,初回の救急受診時に患者のパターンを把握し,それぞれに必要な支援をすることの重要性が示唆された.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.38.336