足圧中心解析による脳卒中片麻痺者が片手でズボンを上げる工程の立位姿勢安定性—自立群と監視群の比較
要旨:我々は,脳卒中患者の排泄動作のうち,ズボンを上げる工程の練習方法を考案したいと考えた.脳卒中片麻痺者を対象に,その工程の自立群15名と,監視群7名のズボンを上げる工程中の足圧中心動揺を測定した.足圧中心動揺の速度や範囲を,自立群と監視群で比較したところ,監視群の左右方向への動揺範囲が,自立群の動揺範囲より有意に大きかった.監視群では,左右方向に大きい動揺が生じる結果,転倒の可能性があると推測された.それにより,生活場面の排泄動作に監視を要していると考えられた.この結果をもとに,本研究が提案する練習方法には,左右方向への重心動揺を制御する支援があげられた....
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          | Published in | 作業療法 Vol. 38; no. 6; pp. 654 - 662 | 
|---|---|
| Main Authors | , , , , | 
| Format | Journal Article | 
| Language | Japanese | 
| Published | 
            日本作業療法士協会
    
        15.12.2019
     一般社団法人 日本作業療法士協会  | 
| Subjects | |
| Online Access | Get full text | 
| ISSN | 0289-4920 2434-4419  | 
| DOI | 10.32178/jotr.38.6_654 | 
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| Summary: | 要旨:我々は,脳卒中患者の排泄動作のうち,ズボンを上げる工程の練習方法を考案したいと考えた.脳卒中片麻痺者を対象に,その工程の自立群15名と,監視群7名のズボンを上げる工程中の足圧中心動揺を測定した.足圧中心動揺の速度や範囲を,自立群と監視群で比較したところ,監視群の左右方向への動揺範囲が,自立群の動揺範囲より有意に大きかった.監視群では,左右方向に大きい動揺が生じる結果,転倒の可能性があると推測された.それにより,生活場面の排泄動作に監視を要していると考えられた.この結果をもとに,本研究が提案する練習方法には,左右方向への重心動揺を制御する支援があげられた. | 
|---|---|
| Bibliography: | 研究論文 | 
| ISSN: | 0289-4920 2434-4419  | 
| DOI: | 10.32178/jotr.38.6_654 |