急性期脳卒中後の上肢麻痺に対する修正CI療法の1年後経過—ケースシリーズ研究

要旨:本邦では,急性期でのCI療法後の長期経過を観察した研究は見当たらない.今回,急性期にて1日2時間以内の修正CI療法を実施した複数の対象者について,介入から1年後までの長期間の追跡調査を行い,麻痺側上肢の回復経過を観察した.結果,FMA,MALともに,介入後・介入1年後と時点の固定効果で有意な差を認めた.またMALは,短期・長期ともにMCIDを超える変化を認めた.さらに,長期的なFMAの改善は,MALと強い関連があることが示された.本研究から,急性期においても適応患者によっては,修正CI療法が長期的にも上肢機能と麻痺手の使用行動に良好な変化を与える可能性が示唆された....

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Published in作業療法 Vol. 41; no. 6; pp. 694 - 702
Main Authors 小渕 浩平, 竹林 崇, 花田 恵介, 松井 克明, 中村 裕一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.12.2022
一般社団法人 日本作業療法士協会
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ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.41.6_694

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Summary:要旨:本邦では,急性期でのCI療法後の長期経過を観察した研究は見当たらない.今回,急性期にて1日2時間以内の修正CI療法を実施した複数の対象者について,介入から1年後までの長期間の追跡調査を行い,麻痺側上肢の回復経過を観察した.結果,FMA,MALともに,介入後・介入1年後と時点の固定効果で有意な差を認めた.またMALは,短期・長期ともにMCIDを超える変化を認めた.さらに,長期的なFMAの改善は,MALと強い関連があることが示された.本研究から,急性期においても適応患者によっては,修正CI療法が長期的にも上肢機能と麻痺手の使用行動に良好な変化を与える可能性が示唆された.
Bibliography:原著論文
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.41.6_694