急性期脳卒中後の上肢麻痺に対する複合的な上肢集中練習の長期経過—ケースシリーズ

要旨:脳卒中後の上肢運動障害の治療にConstraint-induced movement therapy(以下,CI療法)があり,回復期以降においては中長期ともエビデンスが示されている.ただ本邦において,急性期のアプローチに関する報告は少なく,急性期でCI療法を含む上肢集中練習を実施した対象者の長期予後は不明瞭であった.今回,急性期脳卒中患者に1日2時間の複合的な上肢集中練習を実施し,長期経過を分析した.その結果,介入1年後の長期にわたり,上肢機能は維持または向上した.急性期においても適応患者によっては,上肢集中練習が長期的にも上肢機能と使用行動に良好な変化を与える可能性が示唆された....

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Published in作業療法 Vol. 39; no. 6; pp. 757 - 764
Main Authors 小渕 浩平, 竹林 崇, 松井 克明, 村岡 尚, 中村 裕一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本作業療法士協会 15.12.2020
一般社団法人 日本作業療法士協会
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ISSN0289-4920
2434-4419
DOI10.32178/jotr.39.6_757

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Summary:要旨:脳卒中後の上肢運動障害の治療にConstraint-induced movement therapy(以下,CI療法)があり,回復期以降においては中長期ともエビデンスが示されている.ただ本邦において,急性期のアプローチに関する報告は少なく,急性期でCI療法を含む上肢集中練習を実施した対象者の長期予後は不明瞭であった.今回,急性期脳卒中患者に1日2時間の複合的な上肢集中練習を実施し,長期経過を分析した.その結果,介入1年後の長期にわたり,上肢機能は維持または向上した.急性期においても適応患者によっては,上肢集中練習が長期的にも上肢機能と使用行動に良好な変化を与える可能性が示唆された.
Bibliography:実践報告
ISSN:0289-4920
2434-4419
DOI:10.32178/jotr.39.6_757