エルサルヴァドルの保健医療施設の看護継続教育の今後の課題―看護継続教育担当者のパースペクティブから
要旨 本研究の目的はエルサルヴァドルの保健福祉省管轄の保健医療施設の看護継続教育の現状を記述し,看護継続教育の向上への今後の課題を明らかにすることである.第1から第3次医療レベルの8ヵ所の保健医療施設の教育担当者への半構成的面接で得られた教育プログラムの展開過程,展開上の影響要因と問題のデータについて内容分析を用いた.その結果,看護継続教育プログラムは診断・立案・実施・評価で展開されていた.影響要因は(1)保健福祉省の施策,(2)看護継続教育に関する運営体制,(3)保健医療施設のヘルスサービスの特性,(4)教育担当者の能力,(5)教育担当者の能力開発であった.問題は不十分な組織の管理体制,教育...
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Published in | 日本看護科学会誌 Vol. 31; no. 1; pp. 46 - 57 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本看護科学学会
21.03.2011
公益社団法人 日本看護科学学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0287-5330 2185-8888 |
DOI | 10.5630/jans.31.1_46 |
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Summary: | 要旨 本研究の目的はエルサルヴァドルの保健福祉省管轄の保健医療施設の看護継続教育の現状を記述し,看護継続教育の向上への今後の課題を明らかにすることである.第1から第3次医療レベルの8ヵ所の保健医療施設の教育担当者への半構成的面接で得られた教育プログラムの展開過程,展開上の影響要因と問題のデータについて内容分析を用いた.その結果,看護継続教育プログラムは診断・立案・実施・評価で展開されていた.影響要因は(1)保健福祉省の施策,(2)看護継続教育に関する運営体制,(3)保健医療施設のヘルスサービスの特性,(4)教育担当者の能力,(5)教育担当者の能力開発であった.問題は不十分な組織の管理体制,教育担当者の役割遂行の困難,プログラムによる業務への支障であった.これらの結果より,看護継続教育の向上への今後の課題は教育担当者の役割の明確化と能力開発,各組織の看護継続教育の管理・支援の体制,国レベルにおける看護継続教育の基準・体系化と考えられた. |
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Bibliography: | 研究報告 |
ISSN: | 0287-5330 2185-8888 |
DOI: | 10.5630/jans.31.1_46 |