温帯地域の鹿児島におけるキャッサバの生産性(1) : 生育,乾物生産および収量

熱帯・亜熱帯に広く適応し高い生産性を持つキャッサバを,バイオマス資源作物として温帯地域へ導入・利用が可能か否かを知るため,2007~2009年にブラジル国育成のデンプン含有率が高い品種IAC-576-70を鹿児島で圃場栽培し,その生育,乾物生産の推移と収量を調査した。年平均気温18.3℃,年平均降水量2280mm,冬期に降霜もある鹿児島の気象条件で,栽培可能期間は4月下旬~12月上旬までの7~8ヶ月間に限られた。3ヵ年間における最大生産量は全乾物重が1793gm-2,塊根乾物重が524gm-2,生鮮塊根収量が2000gm-2であり,熱帯地域の植え付け8ヶ月後における収量と同程度の生産であった。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inJapanese journal of crop science Vol. 89; no. 4; pp. 277 - 284
Main Authors 南, さやか, 薮田, 伸, 富永, 克弘, 山本, 夕菜, 中之内, 亜紀子, 壹岐, 香代, 石川, 大太郎, 石黒, 悦爾, 箱山, 晋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.10.2020
Online AccessGet full text
ISSN0011-1848

Cover

More Information
Summary:熱帯・亜熱帯に広く適応し高い生産性を持つキャッサバを,バイオマス資源作物として温帯地域へ導入・利用が可能か否かを知るため,2007~2009年にブラジル国育成のデンプン含有率が高い品種IAC-576-70を鹿児島で圃場栽培し,その生育,乾物生産の推移と収量を調査した。年平均気温18.3℃,年平均降水量2280mm,冬期に降霜もある鹿児島の気象条件で,栽培可能期間は4月下旬~12月上旬までの7~8ヶ月間に限られた。3ヵ年間における最大生産量は全乾物重が1793gm-2,塊根乾物重が524gm-2,生鮮塊根収量が2000gm-2であり,熱帯地域の植え付け8ヶ月後における収量と同程度の生産であった。
Bibliography:936300
ZZ00014890
ISSN:0011-1848