施設栽培メロン苗におけるミナミキイロアザミウマ(アザミウマ目:アザミウマ科)に対する蒸熱処理の防除効果

メロンの定植苗を用いて,蒸熱処理によるミナミキイロアザミウマの各生育ステージ(卵,幼虫,蛹,成虫),タバココナジラミ,うどんこ病に対する防除効果の検討を行った。メロン苗に48℃・ホールド時間8分の設定で蒸熱処理を行ったところ,ミナミキイロアザミウマの成幼虫数,タバココナジラミ成虫数,うどんこ病病斑数は,無処理区と比べて低く推移した。また,48℃・ホールド時間8分の設定で蒸熱処理したメロン苗に発生したミナミキイロアザミウマのふ化幼虫数や羽化成虫数は,無処理区と比べて有意に少なかった。処理後の苗にしおれや葉の枯死,褐変などの障害は認められなかった。以上の結果から,48℃・ホールド時間8分に設定した...

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Published inNihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi Vol. 67; no. 4; pp. 89 - 96
Main Authors 吉崎, 涼花, 土井, 誠, 斉藤, 千温
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.11.2023
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ISSN0021-4914

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Summary:メロンの定植苗を用いて,蒸熱処理によるミナミキイロアザミウマの各生育ステージ(卵,幼虫,蛹,成虫),タバココナジラミ,うどんこ病に対する防除効果の検討を行った。メロン苗に48℃・ホールド時間8分の設定で蒸熱処理を行ったところ,ミナミキイロアザミウマの成幼虫数,タバココナジラミ成虫数,うどんこ病病斑数は,無処理区と比べて低く推移した。また,48℃・ホールド時間8分の設定で蒸熱処理したメロン苗に発生したミナミキイロアザミウマのふ化幼虫数や羽化成虫数は,無処理区と比べて有意に少なかった。処理後の苗にしおれや葉の枯死,褐変などの障害は認められなかった。以上の結果から,48℃・ホールド時間8分に設定した蒸熱処理は,ミナミキイロアザミウマの各生育ステージ(卵,幼虫,蛹,成虫),タバココナジラミ成虫,うどんこ病に対する防除技術として有効と考えられた。
Bibliography:950246
ZZ00014825
ISSN:0021-4914