宮城県におけるクモヘリカメムシ(カメムシ目ホソヘリカメムシ科)分布状況とトラップ誘殺数に影響する要因群の探索

宮城県におけるクモヘリカメムシの分布域を明らかにするため,県内全域でフェロモントラップ調査を行った。また,クモヘリカメムシの発生量に影響する条件を探索するため,フェロモントラップへの誘殺数と越冬時の気温,森林面積,森林からの距離との関係について解析した。2019年から2022年にかけて,宮城県内の延べ83筆の水田内の各1地点にフェロモントラップを設置し,約2週間ごとに誘殺数を調査した結果,宮城県北部内陸地域における発生は極めて少なかったものの,県内の広い範囲において発生が確認された。また,解析の結果,誘殺数にはスギ系植林地からの距離と過去10年の越冬可能回数が影響していることが明らかとなった。...

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Published inNihon Ōyō Dōbutsu Konchū Gakkai shi Vol. 68; no. 2; pp. 51 - 58
Main Authors 川端, 泉穂, 田渕, 研, 小野, 亨, 吉村, 英翔, 齋藤, 健多
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.05.2024
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ISSN0021-4914

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Summary:宮城県におけるクモヘリカメムシの分布域を明らかにするため,県内全域でフェロモントラップ調査を行った。また,クモヘリカメムシの発生量に影響する条件を探索するため,フェロモントラップへの誘殺数と越冬時の気温,森林面積,森林からの距離との関係について解析した。2019年から2022年にかけて,宮城県内の延べ83筆の水田内の各1地点にフェロモントラップを設置し,約2週間ごとに誘殺数を調査した結果,宮城県北部内陸地域における発生は極めて少なかったものの,県内の広い範囲において発生が確認された。また,解析の結果,誘殺数にはスギ系植林地からの距離と過去10年の越冬可能回数が影響していることが明らかとなった。
Bibliography:951391
ZZ00014825
ISSN:0021-4914