プロジェクト・サイクル一貫管理方式による潅漑農業開発

インドネシア東方地域における貧困削減を目的とした円借款による小規模灌漑管理事業(SSIMP)は、1990年の開始以来今日まで14年余が過ぎ、これまでに40地区、8万haの灌漑地区が整備され、維持管理が成功裡に継続し大きな開発成果が出ている。直接受益者数は100万人を超えた。SSIMPの成功の背景には、ユニークな案件実施管理方式がある。すなわち、開発現場に常駐するコンサルタントが、ボトムアップでの案件発掘形成から事業完成後のアフターケアに至るプロジェクト・サイクル一貫実施の全体管理に責任をもち、多数の案件を包括的に実施しつつ事業を継続させ開発効果を発揮させている。SSIMPの経験と教訓を踏まえ、...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNōgyō Doboku Gakkai-Shi Vol. 73; no. 3; pp. 205 - 208
Main Authors 佐藤, 周一, 渋田, 健一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 01.03.2005
Online AccessGet full text
ISSN0369-5123

Cover

More Information
Summary:インドネシア東方地域における貧困削減を目的とした円借款による小規模灌漑管理事業(SSIMP)は、1990年の開始以来今日まで14年余が過ぎ、これまでに40地区、8万haの灌漑地区が整備され、維持管理が成功裡に継続し大きな開発成果が出ている。直接受益者数は100万人を超えた。SSIMPの成功の背景には、ユニークな案件実施管理方式がある。すなわち、開発現場に常駐するコンサルタントが、ボトムアップでの案件発掘形成から事業完成後のアフターケアに至るプロジェクト・サイクル一貫実施の全体管理に責任をもち、多数の案件を包括的に実施しつつ事業を継続させ開発効果を発揮させている。SSIMPの経験と教訓を踏まえ、開発を成功させるために有効と考えるプロジェクト形成および管理の基本要件を紹介する。
Bibliography:ZZ00014130
711297
ISSN:0369-5123