GC-MS/MSおよびLC-MS/MSによる玄米中残留農薬一斉分析法
GC-MS/MSおよびLC-MS/MSを用いて玄米における残留農薬一斉分析法を開発し,妥当性評価と残留実態調査を行った.試料はシャフト型ホモジナイザーを用いてアセトニトリルで抽出し,脱水・塩析後,固相ミニカラムGCB/NH2(200 mg/200 mg, 6 mL)で精製して試験溶液とした.本分析法について,2濃度(0.01 μg/gおよび0.1 μg/g),2併行5日間の添加回収試験を実施したところ,283成分中250成分(88.3%)が妥当性評価ガイドラインの目標値に適合した.選択性および定量限界については,ブランク試験溶液および0.01 μg/g相当のマトリックス添加標準溶液のクロマトグ...
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Published in | Shokuhin eiseigaku zasshi Vol. 64; no. 6; pp. 246 - 252 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本食品衛生学会
25.12.2023
日本食品衛生学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0015-6426 1882-1006 |
DOI | 10.3358/shokueishi.64.246 |
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Summary: | GC-MS/MSおよびLC-MS/MSを用いて玄米における残留農薬一斉分析法を開発し,妥当性評価と残留実態調査を行った.試料はシャフト型ホモジナイザーを用いてアセトニトリルで抽出し,脱水・塩析後,固相ミニカラムGCB/NH2(200 mg/200 mg, 6 mL)で精製して試験溶液とした.本分析法について,2濃度(0.01 μg/gおよび0.1 μg/g),2併行5日間の添加回収試験を実施したところ,283成分中250成分(88.3%)が妥当性評価ガイドラインの目標値に適合した.選択性および定量限界については,ブランク試験溶液および0.01 μg/g相当のマトリックス添加標準溶液のクロマトグラムを比較し,評価した.本分析法を用いて東京都内に流通する玄米の残留実態調査を実施した結果,59検体中44検体からジノテフランやトリシクラゾールをはじめとする12成分の農薬が検出された.なお,今回の調査において食品衛生法の残留基準値または一律基準値を超えて検出された農薬はなかった. |
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Bibliography: | 950224 ZZ00009680 |
ISSN: | 0015-6426 1882-1006 |
DOI: | 10.3358/shokueishi.64.246 |