フェヌグリークは正常ラットの脂肪蓄積抑制に関与する

香辛料の一種であるフェヌグリーク (Trigonella foenum-graecum L.) の生活習慣病予防効果を検討した。標準食 (STD) および高脂肪・高ショ糖食 (HFS) の2種類の実験食を作成し, それぞれの実験食にフェヌグリーク添加群を加えて計4群とし, 正常なSD系ラットに摂食させた。HFSではフェヌグリーク添加によって, 体重増加量, エネルギー効率比および精巣周囲白色脂肪組織重量は減少した。また, 肝臓中の総コレステロール量も減少し, 糞中への総胆汁酸排泄量が増加した。しかしながら, 耐糖能に関してはフェヌグリーク添加による大きな影響はみられなかった。以上のことから,...

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Published inNihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 64; no. 2; pp. 99 - 106
Main Authors 佐藤, しのぶ, 村木, 悦子, 松岡, 知里, 及川, 璃奈, 角田, 伸代, 加園, 恵三, 千葉, 大成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養・食糧学会 2011
日本栄養・食糧学会
Subjects
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ISSN0287-3516
1883-2849
DOI10.4327/jsnfs.64.99

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Summary:香辛料の一種であるフェヌグリーク (Trigonella foenum-graecum L.) の生活習慣病予防効果を検討した。標準食 (STD) および高脂肪・高ショ糖食 (HFS) の2種類の実験食を作成し, それぞれの実験食にフェヌグリーク添加群を加えて計4群とし, 正常なSD系ラットに摂食させた。HFSではフェヌグリーク添加によって, 体重増加量, エネルギー効率比および精巣周囲白色脂肪組織重量は減少した。また, 肝臓中の総コレステロール量も減少し, 糞中への総胆汁酸排泄量が増加した。しかしながら, 耐糖能に関してはフェヌグリーク添加による大きな影響はみられなかった。以上のことから, フェヌグリークは食餌中脂質の糞中への排泄を促進することによって, 肝臓および白色脂肪組織への脂肪蓄積を抑制し, その結果として体重増加を抑制することが推察された。
Bibliography:810925
ZZ00014795
ISSN:0287-3516
1883-2849
DOI:10.4327/jsnfs.64.99