HPLCによる畜水産食品中のキノロン剤の一斉分析法

畜水産食品(筋肉,肝臓,鶏卵,牛乳,エビ,ニジマス)に残留するキノロン剤12種の簡便・迅速な一斉分析法を検討した.食品中のキノロン剤を95%アセトニトリルで抽出し,C18ミニカラムで精製し,試験溶液を調製した.キノロン剤は,カラムにInertsil ODS-3Vを用い,アセトニトリル-0.1%リン酸系のリニアグラジエント溶離法による蛍光検出器付きHPLCで分析した.本法で調製した試験溶液には牛乳(キノロン剤2種の分析が困難)を除き測定妨害物質が認められず,キノロン剤12種の回収率(添加濃度0.1 μg/g)は60%以上,定量限界値は0.005 μg/gであった.本法は,各種畜水産食品に適用でき...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 49; no. 3; pp. 244 - 248
Main Authors 長南, 隆夫, 井上, 真紀, 小川, 廣, 田沢, 悌二郎, 藤本, 啓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 2008
日本食品衛生学会
Subjects
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.49.244

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Summary:畜水産食品(筋肉,肝臓,鶏卵,牛乳,エビ,ニジマス)に残留するキノロン剤12種の簡便・迅速な一斉分析法を検討した.食品中のキノロン剤を95%アセトニトリルで抽出し,C18ミニカラムで精製し,試験溶液を調製した.キノロン剤は,カラムにInertsil ODS-3Vを用い,アセトニトリル-0.1%リン酸系のリニアグラジエント溶離法による蛍光検出器付きHPLCで分析した.本法で調製した試験溶液には牛乳(キノロン剤2種の分析が困難)を除き測定妨害物質が認められず,キノロン剤12種の回収率(添加濃度0.1 μg/g)は60%以上,定量限界値は0.005 μg/gであった.本法は,各種畜水産食品に適用でき,簡便かつ迅速で,残留基準値を確認できることから,これらキノロン剤の実用的なスクリーニング法と考えられた.
Bibliography:761668
ZZ00009680
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.49.244