LC-MS/MSを用いた豆類中残留農薬の迅速分析法に関する研究

LC-MS/MSを用いた豆類中残留農薬の迅速分析法について検討した.試料5 gに水10 mLを加え,30分間静置した後,アセトニトリル30 mLを加えてホモジナイズし,無水硫酸マグネシウム4 g, 塩化ナトリウム2 gおよびクエン酸塩を加え,かく拌・振とう・遠心し,アセトニトリル層を分取した.さらに,アセトニトリル30 mLを加えて抽出し,80 mLに定容した.また,大豆中に多く含まれる脂質成分を除去するため,著者らが開発した3層固相カラム(C18–GC–PSA; 60 : 30 : 60 mg)に20 mgの分散系のジルコニア結合型シリカゲルと50 mgのC18 (SHIGMA-ALDRIC...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 57; no. 5; pp. 150 - 154
Main Authors 富澤, 早苗, 岩越, 景子, 田村, 康宏, 高野, 伊知郎, 増田, 諒子, 八巻, ゆみこ, 小鍛治, 好恵, 大塚, 健治, 須藤, 将太, 増渕, 珠子, 新藤, 哲也, 中川, 由紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.10.2016
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.57.150

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Summary:LC-MS/MSを用いた豆類中残留農薬の迅速分析法について検討した.試料5 gに水10 mLを加え,30分間静置した後,アセトニトリル30 mLを加えてホモジナイズし,無水硫酸マグネシウム4 g, 塩化ナトリウム2 gおよびクエン酸塩を加え,かく拌・振とう・遠心し,アセトニトリル層を分取した.さらに,アセトニトリル30 mLを加えて抽出し,80 mLに定容した.また,大豆中に多く含まれる脂質成分を除去するため,著者らが開発した3層固相カラム(C18–GC–PSA; 60 : 30 : 60 mg)に20 mgの分散系のジルコニア結合型シリカゲルと50 mgのC18 (SHIGMA-ALDRICH®社製)を追加し使用した.LC-MS/MSによる測定は,スケジュールドMRMモードで実施した.大豆,レンズ豆,白いんげん豆およびひよこ豆を使用し,既法と本法による添加回収実験を行い,比較したところ,本法のみが真度および精度において良好な結果を示した.また,厚生労働省通知の妥当性評価ガイドラインに従って,大豆における本法の妥当性評価を行った.その結果,ガイドラインによる評価基準を満たしたものは,107農薬中97農薬であった.
Bibliography:ZZ00009680
903377
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.57.150