有機リン系農薬分析時に食品から検出された未知ピークの同定
食品中の有機リン系農薬分析時に GC-FPD, GC-FTD で検出された4種類の未知ピークについて同定を試みた.これらはGC保持時間およびマススペクトルから,triethyl phosphate (TEP), tributyl phosphate (TBP), diphenyl 2-ethylhexyl phosphate (DPEHP), N-ethyltoluenesulfoneamide (NETSA) とそれぞれ同定された.これらは29検体から検出され,その濃度は痕跡(0.01 μg/g未満)~11 μg/gであった.未知ピークが検出された食品の包装容器を分析した結果,当該4種の化学...
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Published in | Shokuhin eiseigaku zasshi Vol. 45; no. 5; pp. 259 - 263 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本食品衛生学会
2004
日本食品衛生学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0015-6426 1882-1006 |
DOI | 10.3358/shokueishi.45.259 |
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Summary: | 食品中の有機リン系農薬分析時に GC-FPD, GC-FTD で検出された4種類の未知ピークについて同定を試みた.これらはGC保持時間およびマススペクトルから,triethyl phosphate (TEP), tributyl phosphate (TBP), diphenyl 2-ethylhexyl phosphate (DPEHP), N-ethyltoluenesulfoneamide (NETSA) とそれぞれ同定された.これらは29検体から検出され,その濃度は痕跡(0.01 μg/g未満)~11 μg/gであった.未知ピークが検出された食品の包装容器を分析した結果,当該4種の化学物質がそれぞれ検出され,流通・保存中に包装容器から食品へ移行したことが推測された.4種の化学物質は,油脂成分が多く,長期保存する穀類加工品に移行しやすい傾向が見られた. |
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Bibliography: | 701651 ZZ00009680 |
ISSN: | 0015-6426 1882-1006 |
DOI: | 10.3358/shokueishi.45.259 |