LC-MS/MSおよびDNAバーコーディングを用いた食中毒事例におけるチョウセンアサガオ類の鑑別

2014年,川崎市において,チョウセンアサガオ類の根を家庭菜園で栽培したゴボウと誤認したことによる食中毒が発生した.調理済み喫食残品である根の一部では形態学的鑑別は困難であったため,LC-MS/MS分析を行ったところ,調理済み喫食残品からアトロピン,スコポラミンを検出した.喫食残品とチョウセンアサガオ類およびゴボウの,DNAバーコーディングによる遺伝子鑑別を行った結果,喫食残品はキク科ではなくナス科の植物であることが分かった.LC-MS/MSによる分析とDNAバーコーディングによる遺伝子鑑別の結果を併せて,喫食残品はチョウセンアサガオ類と同定した....

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 58; no. 2; pp. 86 - 95
Main Authors 松島, 勇紀, 橋口, 成喜, 大澤, 伸彦, 清水, 英明, 赤星, 千絵, 牛山, 温子, 清水, 智美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.04.2017
日本食品衛生学会
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.58.86

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Summary:2014年,川崎市において,チョウセンアサガオ類の根を家庭菜園で栽培したゴボウと誤認したことによる食中毒が発生した.調理済み喫食残品である根の一部では形態学的鑑別は困難であったため,LC-MS/MS分析を行ったところ,調理済み喫食残品からアトロピン,スコポラミンを検出した.喫食残品とチョウセンアサガオ類およびゴボウの,DNAバーコーディングによる遺伝子鑑別を行った結果,喫食残品はキク科ではなくナス科の植物であることが分かった.LC-MS/MSによる分析とDNAバーコーディングによる遺伝子鑑別の結果を併せて,喫食残品はチョウセンアサガオ類と同定した.
Bibliography:911570
ZZ00009680
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.58.86