両イオン交換マルチモードODSカラムによるLC-MS/MSを用いた畜産食品中シロマジン分析法

畜産食品中シロマジンの高精度な分析法を開発した.本法には3つの特徴があり,1つめは2種類の溶液(メタノールとマキルベン緩衝液(pH 3.0))を試料種によって用法を変えて抽出すること,2つめは逆相–強陽イオン交換ミックスモードカラム精製の際0.14%アンモニア水で洗浄すること,3つめは両イオン交換マルチモードODSカラムでLC分離を行いMS/MSで測定することである.これらにより,5種類の畜産食品由来の成分の影響が小さく,絶対検量線での定量が可能となった.添加回収実験の結果,真度77.2~92.1%,併行精度2.2%以下,室内精度6.1%以下となり,妥当性ガイドラインの基準に適合した.実態調査...

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Published inShokuhin eiseigaku zasshi Vol. 59; no. 5; pp. 206 - 212
Main Authors 神田, 真軌, 永野, 智恵子, 大場, 由実, 小池, 裕, 林, 洋, 関村, 光太郎, 橋本, 常生, 奥富, 幸, 松島, 陽子, 中川, 由紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本食品衛生学会 25.10.2018
日本食品衛生学会
Subjects
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ISSN0015-6426
1882-1006
DOI10.3358/shokueishi.59.206

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Summary:畜産食品中シロマジンの高精度な分析法を開発した.本法には3つの特徴があり,1つめは2種類の溶液(メタノールとマキルベン緩衝液(pH 3.0))を試料種によって用法を変えて抽出すること,2つめは逆相–強陽イオン交換ミックスモードカラム精製の際0.14%アンモニア水で洗浄すること,3つめは両イオン交換マルチモードODSカラムでLC分離を行いMS/MSで測定することである.これらにより,5種類の畜産食品由来の成分の影響が小さく,絶対検量線での定量が可能となった.添加回収実験の結果,真度77.2~92.1%,併行精度2.2%以下,室内精度6.1%以下となり,妥当性ガイドラインの基準に適合した.実態調査の結果,生乳および鶏卵からシロマジンの残留が認められた.
Bibliography:ZZ00009680
925501
ISSN:0015-6426
1882-1006
DOI:10.3358/shokueishi.59.206