中山間地域在住高齢者における健康な食生活の考え方と食料品選択の制限要因の計量テキスト分析

本研究は中山間地域在住高齢者の健康な食の考え方と食品選択における制限要因を,計量テキスト分析にて明らかにすることを目的とした。地域在住の高齢者を対象にインタビューを行ない,健康な食についての考え方と多様な食品摂取の制限要因を聞き取った。計量テキスト分析の結果,健康な食の考え方は【健康と食事のバランスについての考え方】,【納豆,野菜,肉,魚についての考え方】,【自分で気をつけること】の3つのカテゴリとして解釈された。多様な食品摂取の制限要因は【値段が高いという要因】,【肉と魚に関する制限要因】,【芋に関する制限要因】の3つのカテゴリとして解釈された。高齢者の健康な食の考え方として食事全体や食品毎...

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Published inNihon Nōson Igakkai zasshi Vol. 70; no. 6; pp. 624 - 635
Main Authors 上岡, 洋晴, 朴, 相俊, 五味, 達之祐, 北湯口, 純
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2022
日本農村医学会
Subjects
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ISSN0468-2513
1349-7421
DOI10.2185/jjrm.70.624

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Summary:本研究は中山間地域在住高齢者の健康な食の考え方と食品選択における制限要因を,計量テキスト分析にて明らかにすることを目的とした。地域在住の高齢者を対象にインタビューを行ない,健康な食についての考え方と多様な食品摂取の制限要因を聞き取った。計量テキスト分析の結果,健康な食の考え方は【健康と食事のバランスについての考え方】,【納豆,野菜,肉,魚についての考え方】,【自分で気をつけること】の3つのカテゴリとして解釈された。多様な食品摂取の制限要因は【値段が高いという要因】,【肉と魚に関する制限要因】,【芋に関する制限要因】の3つのカテゴリとして解釈された。高齢者の健康な食の考え方として食事全体や食品毎の考え方が抽出され,食生活の制限要因として経済的要因,肉と魚や芋に関する要因の存在が明らかになった。地域住民個人の生活背景について捉えたうえで戦略的な栄養改善の展開が必要だと考えられる。
Bibliography:ZZ00011651
942079
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.70.624