垂下中間育成したリシケタイラギ稚貝の生残と成長に影響を与える要因
リシケタイラギ稚貝の成長および生残・成長と環境因子との関係をみるために,香川県屋島湾において人工種苗を用いた垂下中間育成試験を行い,7月から11月にかけての月間生残率と成長率を毎月調べた。月ごとの平均水温は18.9~27.5°C,平均クロロフィルa濃度は2.9~11.8 µg/l,塩分21 psu 未満の日数(低塩分日)は0~3日であった。垂下飼育開始時に殻長約 5 mm であった稚貝は3カ月で43~58 mm に成長し,7月に着底した稚貝の成長は8月に着底したものより速かった。月間生残率と増重量はそれぞれ16.7~100%/month と0.03~1.50 g/month であった。一般化線...
Saved in:
Published in | Suisan Zoshoku Vol. 69; no. 1; pp. 123 - 129 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本水産増殖学会
2021
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0371-4217 2185-0194 |
DOI | 10.11233/aquaculturesci.69.123 |
Cover
Summary: | リシケタイラギ稚貝の成長および生残・成長と環境因子との関係をみるために,香川県屋島湾において人工種苗を用いた垂下中間育成試験を行い,7月から11月にかけての月間生残率と成長率を毎月調べた。月ごとの平均水温は18.9~27.5°C,平均クロロフィルa濃度は2.9~11.8 µg/l,塩分21 psu 未満の日数(低塩分日)は0~3日であった。垂下飼育開始時に殻長約 5 mm であった稚貝は3カ月で43~58 mm に成長し,7月に着底した稚貝の成長は8月に着底したものより速かった。月間生残率と増重量はそれぞれ16.7~100%/month と0.03~1.50 g/month であった。一般化線形モデルから,生残率は塩分が12 psu 以下の日が増えると低下し,増重量は水温が高く,殻長が大きいほど高くなることが示された。 |
---|---|
Bibliography: | ZZ00008678 937931 |
ISSN: | 0371-4217 2185-0194 |
DOI: | 10.11233/aquaculturesci.69.123 |