食物摂取資料分析方法に関する実証的研究

筆者らは食品群を構成要素とする栄養学のパラダイムの設立に向けて研究してきた. そのための具体的方法論として, 主として個人の食物摂取状況調査資料を用いて, 多変量解析の手法によって分析してきた. その研究の進歩にしたがっていくつかの新しい専門用語と統計量を提起し, また追認してきた. それらは食物消費構造1)~8), 食物消費の2次元空間図(人食品群)1)~13), 偏差パタン類似率14)15)などであり, その他にも平均-標準偏差模型16)~24)を用いて集団凝集力指数7), 親和性指数20)~27)などである. これらの一連の研究では, 同時に, 他にも新しい概念と指標をも提起することにな...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 48; no. 4; pp. 253 - 270
Main Authors 城田, 知子, 金子, 俊, 西川, 浩昭, 安武, 律, 中島, 順一, 豊川, 裕之, 永山, 育子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養・食糧学会 1995
日本栄養・食糧学会
Online AccessGet full text
ISSN0287-3516
1883-2849
DOI10.4327/jsnfs.48.253

Cover

More Information
Summary:筆者らは食品群を構成要素とする栄養学のパラダイムの設立に向けて研究してきた. そのための具体的方法論として, 主として個人の食物摂取状況調査資料を用いて, 多変量解析の手法によって分析してきた. その研究の進歩にしたがっていくつかの新しい専門用語と統計量を提起し, また追認してきた. それらは食物消費構造1)~8), 食物消費の2次元空間図(人食品群)1)~13), 偏差パタン類似率14)15)などであり, その他にも平均-標準偏差模型16)~24)を用いて集団凝集力指数7), 親和性指数20)~27)などである. これらの一連の研究では, 同時に, 他にも新しい概念と指標をも提起することになった28)29). そして, 食物消費構造は「相関係数行列」として国民栄養の現状(厚生省)に, 新しい統計資料として掲載されるようになった30). 本報告では, 同一対象を同一調査員が, 10年の間隔をおいて2度にわたって食物摂取状況調査を行って得た資料を, 上記の食物摂取状況に関する専門用語と統計量によって, 両年次の食物摂取状況と地域的経年的格差を数量的に検討することを目的とする.
Bibliography:520264
ZZ00014795
ISSN:0287-3516
1883-2849
DOI:10.4327/jsnfs.48.253