瀬戸内海中央部におけるキジハタ Epinephelus akaara の産卵期と肉眼的観察による性判別の信頼性

組織学的観察に基づき,我々は2013年6月,7月,11月,2014年8月に瀬戸内海中央部燧灘のキジハタの成熟度を調べた。さらに,肉眼的観察による性判別(肉眼観察法)の信頼性を検討した。6月に一部の個体で,未熟期の雌と間性個体が観察されたものの, 6~8月に雌雄共に成熟個体が観察された。11月には未成熟個体のみが観察された。肉眼観察法において,7月と8月にはすべての個体の性判別が正しかったが,6月と11月には生殖腺の発達が不十分な一部の個体において,性判別が誤っていた。これらの結果から,産卵盛期の7~8月においては肉眼観察法の信頼性が高いと判断された。...

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Published inSuisan Zoshoku Vol. 65; no. 2; pp. 165 - 169
Main Authors 山本, 昌幸, 小林, 靖尚
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本水産増殖学会 20.06.2017
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ISSN0371-4217
2185-0194
DOI10.11233/aquaculturesci.65.165

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Summary:組織学的観察に基づき,我々は2013年6月,7月,11月,2014年8月に瀬戸内海中央部燧灘のキジハタの成熟度を調べた。さらに,肉眼的観察による性判別(肉眼観察法)の信頼性を検討した。6月に一部の個体で,未熟期の雌と間性個体が観察されたものの, 6~8月に雌雄共に成熟個体が観察された。11月には未成熟個体のみが観察された。肉眼観察法において,7月と8月にはすべての個体の性判別が正しかったが,6月と11月には生殖腺の発達が不十分な一部の個体において,性判別が誤っていた。これらの結果から,産卵盛期の7~8月においては肉眼観察法の信頼性が高いと判断された。
Bibliography:ZZ00008678
911943
ISSN:0371-4217
2185-0194
DOI:10.11233/aquaculturesci.65.165