異なる収容開始殻長と密度で中間育成したリシケタイラギ稚貝の生残率と成長率

高級大型二枚貝であるリシケタイラギの効率的な垂下中間育成法を検討するため,異なる収容開始殻長と密度で生残率と成長率を調べた。さらに,水槽で殻長3.0~23.3 mm 稚貝の潜砂能力を調べた。中間育成試験は夏から秋に4回実施した。平均生残率は57%となったが,3回目の試験では大雨による低塩分によって生残率が27%と低くなった。4回のうち3回の試験で生残率は大型群(平均殻長:約10 mm)の方が小型群(約5 mm)より7.3~20.0%高い値となり,残りの試験では,両群の生残率はほぼ同じであった。成長率(平均値)は0.37~0.64(0.50)mm/day となった。成長率は低密度の方が高密度より...

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Published inSuisan Zoshoku Vol. 68; no. 1; pp. 59 - 64
Main Authors 山崎, 英樹, 伊藤, 篤, 兼松, 正衛, 山本, 昌幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本水産増殖学会 2020
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ISSN0371-4217
2185-0194
DOI10.11233/aquaculturesci.68.59

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Summary:高級大型二枚貝であるリシケタイラギの効率的な垂下中間育成法を検討するため,異なる収容開始殻長と密度で生残率と成長率を調べた。さらに,水槽で殻長3.0~23.3 mm 稚貝の潜砂能力を調べた。中間育成試験は夏から秋に4回実施した。平均生残率は57%となったが,3回目の試験では大雨による低塩分によって生残率が27%と低くなった。4回のうち3回の試験で生残率は大型群(平均殻長:約10 mm)の方が小型群(約5 mm)より7.3~20.0%高い値となり,残りの試験では,両群の生残率はほぼ同じであった。成長率(平均値)は0.37~0.64(0.50)mm/day となった。成長率は低密度の方が高密度より0.03~0.07 mm/day 高くなった。潜砂能力は殻長5~20 mm の稚貝で高かった。
Bibliography:ZZ00008678
933093
ISSN:0371-4217
2185-0194
DOI:10.11233/aquaculturesci.68.59