ウズベキスタン国の土壌条件下におけるカットドレーンの適用上の課題と対策

ウズベキスタン国では乾燥気候下での過剰な灌漑,排水機能の低下などにより地下水位が上昇し,灌漑農地に二次的塩類集積が発生している.その対策として排水整備やリーチングが実施されているが,依然として塩分濃度が高い農地が見られる.リーチング後の浸透水を排除する技術には浅層暗渠排水があるが,コスト面の制約がある.日本で開発された穿孔暗渠機(カットドレーン)は低コストであるが,乾燥した土壌では,機械が浮き上がり,リーチング時などに発生する選択流により空洞部に崩落が見られる.本研究では,カットドレーンの施工に適した土壌水分状態を探り,選択流の発生抑制手法を試行し,効果を確認した.試験した地域の土壌条件では,...

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Published inNōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū Vol. 85; no. 2; pp. II_83 - II_90
Main Authors 藤巻, 晴行, 北村, 義信, 奥田, 幸夫, 北川, 巌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 農業農村工学会 2017
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ISSN1882-2789
1884-7242
DOI10.11408/jsidre.85.II_83

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Summary:ウズベキスタン国では乾燥気候下での過剰な灌漑,排水機能の低下などにより地下水位が上昇し,灌漑農地に二次的塩類集積が発生している.その対策として排水整備やリーチングが実施されているが,依然として塩分濃度が高い農地が見られる.リーチング後の浸透水を排除する技術には浅層暗渠排水があるが,コスト面の制約がある.日本で開発された穿孔暗渠機(カットドレーン)は低コストであるが,乾燥した土壌では,機械が浮き上がり,リーチング時などに発生する選択流により空洞部に崩落が見られる.本研究では,カットドレーンの施工に適した土壌水分状態を探り,選択流の発生抑制手法を試行し,効果を確認した.試験した地域の土壌条件では,土壌表面下0~20 cm,20~40 cmでそれぞれ含水比9~11%,12~15%が施工可否の境界となり,選択流は施工前の灌水により発生頻度が低下する.
Bibliography:ZZ20032779
932302
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.85.II_83