道央転換畑でのダイズに対する現場透水試験による簡易な土壌物理性評価法
ダイズを栽培している粘質な道央転換畑を対象に土壌理化学性の調査を実施し, 土壌物理性の簡易な評価手法としてシリンダーインテークレート法を検討した.調査圃場の土壌化学性は土壌診断基準値を概ね満たしていたが, 土壌物理性の不良な土層が作土下の浅い位置から出現する傾向が認められた.シリンダーインテークレート法を実施した結果, 基準浸入能Ibが100 mm・h-1未満では個体あたり子実重に影響を及ぼし子実収量が300 g・m-2を下回った.Ibに影響を及ぼす土壌物理性の要因について数量化Ⅱ類による解析を行った結果, 土壌構造が未発達で亀裂や孔隙の少ない環境がIbを100 mm・h-1未満に低下させ,...
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| Published in | Nōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū Vol. 88; no. 1; pp. I_1 - I_9 |
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| Main Authors | , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
公益社団法人 農業農村工学会
2020
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| Subjects | |
| Online Access | Get full text |
| ISSN | 1882-2789 1884-7242 |
| DOI | 10.11408/jsidre.88.I_1 |
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| Summary: | ダイズを栽培している粘質な道央転換畑を対象に土壌理化学性の調査を実施し, 土壌物理性の簡易な評価手法としてシリンダーインテークレート法を検討した.調査圃場の土壌化学性は土壌診断基準値を概ね満たしていたが, 土壌物理性の不良な土層が作土下の浅い位置から出現する傾向が認められた.シリンダーインテークレート法を実施した結果, 基準浸入能Ibが100 mm・h-1未満では個体あたり子実重に影響を及ぼし子実収量が300 g・m-2を下回った.Ibに影響を及ぼす土壌物理性の要因について数量化Ⅱ類による解析を行った結果, 土壌構造が未発達で亀裂や孔隙の少ない環境がIbを100 mm・h-1未満に低下させ, ダイズの生育収量を低下させることがわかった.以上のことから土壌物理性の改善指標値として, シリンダーインテークレート法のIb を用いることが有効で, その値は 100 mm・h-1以上とすることを提案した. |
|---|---|
| Bibliography: | 940095 ZZ20032779 |
| ISSN: | 1882-2789 1884-7242 |
| DOI: | 10.11408/jsidre.88.I_1 |