Bacillus subtilis DB9011 菌株による犬の外科的侵襲後の細胞性免疫能低下の防御効果

麻酔や手術などの外科的侵襲により生体に一時的な細胞性免疫機能の低下が起こる. この免疫低下を予防する目的で犬にBacillus subtilis DB9011菌株 (DB9011菌) の術前および術後の連日投与を行い, ルミノール依存性化学発光測定法により免疫担当細胞である好中球, マクロファージ, 末梢血リンパ球 (PBL) の動態について観察し, その効果について検討した. その結果, DB9011菌の群では手術群に比較し, 好中球の増数と免疫機能の増強が観察された. 手術群で術後1日目に極度の活性低下を示したマクロファージおよびPBLについてはDB9011菌投与群では術後1日目から著明な...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 58; no. 10; pp. 687 - 691
Main Authors 桑原, 正人, 平野, 葉子, 飯塚, 武, 堀内, 大, 宮守, 美由紀, 山下, 直美, 成相, 陽子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.10.2005
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma1951.58.687

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Summary:麻酔や手術などの外科的侵襲により生体に一時的な細胞性免疫機能の低下が起こる. この免疫低下を予防する目的で犬にBacillus subtilis DB9011菌株 (DB9011菌) の術前および術後の連日投与を行い, ルミノール依存性化学発光測定法により免疫担当細胞である好中球, マクロファージ, 末梢血リンパ球 (PBL) の動態について観察し, その効果について検討した. その結果, DB9011菌の群では手術群に比較し, 好中球の増数と免疫機能の増強が観察された. 手術群で術後1日目に極度の活性低下を示したマクロファージおよびPBLについてはDB9011菌投与群では術後1日目から著明な活性上昇を示した. 特にPBL活性は著しい活性上昇を維持していた. 以上のことからDB9011菌の術前および術後の連日投与は術後の細胞性免疫機能低下の抑制に有用であることが示唆された.
Bibliography:ZZ00014801
720892
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.58.687