肝破裂が認められた猫の全身性アミロイド症2例

猫白血病ウイルス陽性猫2例において, 剖検で肝破裂と血腹が認められた. 1例では臨床的に重度の肝腫大と腎腫大, 重度の高ビリルビン血症, および腎リンパ腫を示唆する細胞所見が認められ, 化学療法に反応せず死亡した. もう1例は骨髄異形成症候群による慢性貧血の治療を受けており, 高ビリルビン血症を示して死亡した. 病理組織検査では, 2例ともに肝臓に重度のアミロイド沈着が認められた. より軽度のアミロイド沈着は腎臓や他の臓器にも認められ, 全身性アミロイド症と診断された. これら2例の肝破裂はアミロイド症に関連していると考えられた....

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 61; no. 5; pp. 382 - 385
Main Authors 伊東, 輝夫, 椎, 宏樹, 柑本, 敦子, 遠藤, 泰之, 内田, 和幸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.05.2008
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma1951.61.382

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Summary:猫白血病ウイルス陽性猫2例において, 剖検で肝破裂と血腹が認められた. 1例では臨床的に重度の肝腫大と腎腫大, 重度の高ビリルビン血症, および腎リンパ腫を示唆する細胞所見が認められ, 化学療法に反応せず死亡した. もう1例は骨髄異形成症候群による慢性貧血の治療を受けており, 高ビリルビン血症を示して死亡した. 病理組織検査では, 2例ともに肝臓に重度のアミロイド沈着が認められた. より軽度のアミロイド沈着は腎臓や他の臓器にも認められ, 全身性アミロイド症と診断された. これら2例の肝破裂はアミロイド症に関連していると考えられた.
Bibliography:ZZ00014801
760794
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.61.382