犬の汎骨炎の1例

4歳, 雄のジャーマン・シェパード犬が歩様蹌踉および腰部知覚過敏を示し, 予後不良として剖検された. 剖検では, 左右上腕, 前腕および大腿骨の骨体部に主座した内・外骨膜性過剰骨増殖が認められた. 組織学的には, 密度さまざまの海綿状類骨ないし幼若骨が多中心性融合性に増殖し, 破骨細胞による骨吸収も共存した. 他臓器では, 上皮小体主細胞と甲状腺C細胞の腫大, および慢性フィラリア症による内臓および大脳病変が認められた. 以上の所見から, 本症例は遅発性の汎骨炎と診断された....

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 42; no. 5; pp. 339 - 342
Main Authors 義澤, 克彦, 御領, 政信, 梅村, 孝司, 林, 隆敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 01.05.1989
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma1951.42.339

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Summary:4歳, 雄のジャーマン・シェパード犬が歩様蹌踉および腰部知覚過敏を示し, 予後不良として剖検された. 剖検では, 左右上腕, 前腕および大腿骨の骨体部に主座した内・外骨膜性過剰骨増殖が認められた. 組織学的には, 密度さまざまの海綿状類骨ないし幼若骨が多中心性融合性に増殖し, 破骨細胞による骨吸収も共存した. 他臓器では, 上皮小体主細胞と甲状腺C細胞の腫大, および慢性フィラリア症による内臓および大脳病変が認められた. 以上の所見から, 本症例は遅発性の汎骨炎と診断された.
Bibliography:ZZ00014801
392600
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma1951.42.339