Esfenvalerate のラット, マウスでの代謝および他の異性体の esfenvalerate の代謝に対する影響

14C標識 esfenvalerate [(S)-α-cyano-3-phenoxybenzyl (S)-2-(4-chlorophenyl) isovalerate] を雌雄ラットおよびマウスに2.5mg/kgまたは2.5mg/kg/dayで1回経口または10日間連続経口投与を行なった. 投与14Cは速やかにかつほぼ完全に尿糞中に排泄された. 14C組織残留量は脂肪以外で全般的に非常に低かった. 主要代謝反応は1) 酸側の2-, 3-位とアルコール側の2′-, 4′-位の酸化, 2) エステル結合の開裂および3) グルクロン酸, 硫酸, グリシンまたはタウリンとの抱合反応であった. 14C-...

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Published inJournal of Pesticide Science Vol. 15; no. 2; pp. 159 - 168
Main Authors 斯波, 久二雄, 金子, 秀雄, 井藤, 重美, 斎藤, 幸一, 角田, 紀子, 宮本, 純之, 吉武, 彬, 斎藤, 亜矢子, 磯部, 直彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本農薬学会 1990
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ISSN1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI10.1584/jpestics.15.159

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Summary:14C標識 esfenvalerate [(S)-α-cyano-3-phenoxybenzyl (S)-2-(4-chlorophenyl) isovalerate] を雌雄ラットおよびマウスに2.5mg/kgまたは2.5mg/kg/dayで1回経口または10日間連続経口投与を行なった. 投与14Cは速やかにかつほぼ完全に尿糞中に排泄された. 14C組織残留量は脂肪以外で全般的に非常に低かった. 主要代謝反応は1) 酸側の2-, 3-位とアルコール側の2′-, 4′-位の酸化, 2) エステル結合の開裂および3) グルクロン酸, 硫酸, グリシンまたはタウリンとの抱合反応であった. 14C-esfenvalerate と fenvalerate [(RS)-α-cyano-3-phe-noxybenzyl (RS)-2-(4-chlorophenyl) isovalerate] の3非標識体 [(2S, αS), (2S, αR) および (2R, αR)] との等量混合物を1回または連続経口投与した. 14C-esfenvalerate の単独投与と比べて14C排泄率, 14C組織残留量および代謝物量に差異は認められなかった. このことは esfenvalerate の体内挙動は他異性体から独立していることを示唆している. また酸側14C標識 fenvalerate とesfenvalerate の代謝を比較すると fenvalerate が全般的に若干高い14C組織残留量を示した. これは fenvalerate だけから生成する cholesteryl (R)-2-(4-chlorophenyl) isovalerate によるもので, この生成以外には esfenvalerate と fenvalerate の生体内運命に大きな差異はなかった.
Bibliography:470689
ZZ00015061
ISSN:1348-589X
0385-1559
1349-0923
DOI:10.1584/jpestics.15.159