収穫株ランナー利用によるイチゴ無育苗栽培法について
イチゴ高設ベンチ栽培において,育苗の省力化および育苗専用施設の削減が可能な栽培方法について検討した.まず,苗養成施設での育苗作業を省力化するために採苗施設由来の子株を本圃に直接定植する方法を検討したところ,冷蔵処理を行うことで活着率が向上し,慣行育苗した場合と同様な総収量になった.次に,採苗施設での苗採り作業を省力化するために収穫株から発生したランナー子株を本圃直接定植した結果,慣行育苗や採苗施設由来の苗と同程度の生産性が認められた.しかし,これらの方法では親株から切り離した子株を本圃直接定植した際の枯死株および生育不良株の発生を回避することはできなかった.そこで,収穫株由来のランナー子株を収...
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| Published in | Engeigaku kenkyuu Vol. 18; no. 1; pp. 33 - 38 |
|---|---|
| Main Authors | , , , |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
Kyoto-City
一般社団法人 園芸学会
01.01.2019
Japan Science and Technology Agency |
| Subjects | |
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| ISSN | 1347-2658 1880-3571 |
| DOI | 10.2503/hrj.18.33 |
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| Summary: | イチゴ高設ベンチ栽培において,育苗の省力化および育苗専用施設の削減が可能な栽培方法について検討した.まず,苗養成施設での育苗作業を省力化するために採苗施設由来の子株を本圃に直接定植する方法を検討したところ,冷蔵処理を行うことで活着率が向上し,慣行育苗した場合と同様な総収量になった.次に,採苗施設での苗採り作業を省力化するために収穫株から発生したランナー子株を本圃直接定植した結果,慣行育苗や採苗施設由来の苗と同程度の生産性が認められた.しかし,これらの方法では親株から切り離した子株を本圃直接定植した際の枯死株および生育不良株の発生を回避することはできなかった.そこで,収穫株由来のランナー子株を収穫株と接続した状態で直接定植する「無育苗栽培法」を検討したところ,活着率の向上と慣行育苗法と同程度の収量性が認められ,育苗の省力化と育苗施設の削減が期待できることが示唆された. |
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| Bibliography: | ObjectType-Article-1 SourceType-Scholarly Journals-1 ObjectType-Feature-2 content type line 14 ZZ20004168 926276 |
| ISSN: | 1347-2658 1880-3571 |
| DOI: | 10.2503/hrj.18.33 |