ATP拭き取り検査による搾乳前乳頭壁清浄度の評価

乳牛の搾乳前乳頭壁清浄度をATP拭き取り検査(ATP検査)法で評価し,バルク乳質との関係を明らかにすることを目的として,清拭後の乳頭壁(180頭)の細菌拭き取り検査(細菌検査)とATP検査を同時に実施し,さらに酪農家35戸においてATP検査を実施した.ATP検査基準値として,細菌発育陰性83件のATP検査値の平均値と平均値+標準偏差を設定した.ATP検査基準値に基づき3階層に分類し,階層別に180頭の乳頭壁細菌検査結果と酪農家35戸の年間バルク乳質を比較検討した.ATP検査基準値の上昇に伴い乳頭壁細菌数は増加(P<0.01)し,バルク乳中体細胞数(P<0.01),総菌数(P<0.01)も増加し...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 66; no. 12; pp. 847 - 851
Main Authors 木田, 克弥, 宮本, 明夫, 榎谷, 雅文
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.12.2013
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma.66.847

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Summary:乳牛の搾乳前乳頭壁清浄度をATP拭き取り検査(ATP検査)法で評価し,バルク乳質との関係を明らかにすることを目的として,清拭後の乳頭壁(180頭)の細菌拭き取り検査(細菌検査)とATP検査を同時に実施し,さらに酪農家35戸においてATP検査を実施した.ATP検査基準値として,細菌発育陰性83件のATP検査値の平均値と平均値+標準偏差を設定した.ATP検査基準値に基づき3階層に分類し,階層別に180頭の乳頭壁細菌検査結果と酪農家35戸の年間バルク乳質を比較検討した.ATP検査基準値の上昇に伴い乳頭壁細菌数は増加(P<0.01)し,バルク乳中体細胞数(P<0.01),総菌数(P<0.01)も増加した.ATP検査法は細菌検査結果とバルク乳質を反映し,その基準値として500(RLU)以下を清浄とすることが妥当と思われた.
Bibliography:ZZ00014801
870518
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.66.847