魚介類中の腸炎ビブリオ定量のためのMPN-PCR法の評価
腸炎ビブリオと Vibrio alginolyticus を接種した魚介類および自然汚染魚介類について,易熱性ヘモリシン遺伝子(tlh)を標的としたMPN-PCR法とアルカリペプトン水(APW)増菌およびTCBS培養の組合せによるMPN法(MPN-TCBS法) により腸炎ビブリオ菌数を測定した.MPN-TCBS法ではTCBS培地上に発育したV. alginolyticus などの影響により腸炎ビブリオの分離が困難となる例が見られた.一方MPN-PCR法は,腸炎ビブリオを分離する必要なくAPWからtlh 遺伝子を検出することが可能であったことから,魚介類,特に腸炎ビブリオ以外の菌が多数TCBS培...
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Published in | Shokuhin eiseigaku zasshi Vol. 44; no. 6; pp. 289 - 293 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本食品衛生学会
2003
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0015-6426 1882-1006 |
DOI | 10.3358/shokueishi.44.289 |
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Summary: | 腸炎ビブリオと Vibrio alginolyticus を接種した魚介類および自然汚染魚介類について,易熱性ヘモリシン遺伝子(tlh)を標的としたMPN-PCR法とアルカリペプトン水(APW)増菌およびTCBS培養の組合せによるMPN法(MPN-TCBS法) により腸炎ビブリオ菌数を測定した.MPN-TCBS法ではTCBS培地上に発育したV. alginolyticus などの影響により腸炎ビブリオの分離が困難となる例が見られた.一方MPN-PCR法は,腸炎ビブリオを分離する必要なくAPWからtlh 遺伝子を検出することが可能であったことから,魚介類,特に腸炎ビブリオ以外の菌が多数TCBS培地上に発育する検体では,MPN-TCBS法により腸炎ビブリオの菌数測定に適していると考えられた. |
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Bibliography: | ZZ00009680 683024 |
ISSN: | 0015-6426 1882-1006 |
DOI: | 10.3358/shokueishi.44.289 |