干拓造成地施設の持続的維持管理に関する研究 国営河北潟干拓土地改良事業施設の維持管理の実態分析

我が国は,高度経済成長期に蓄積された社会資本の維持管理・更新を,厳しい財政制約のなかで実施しなければならない現状から,インフラ長寿命化基本計画を策定し,その取り組みの段階にある.昭和61年に完了した国営河北潟干拓土地改良事業もそれらの一つとして,更新事業が開始されている.そこで本研究では,前歴事業となる河北潟干拓地基幹施設の防潮水門及び排水機場について,それら施設の構築以降現在までの機能保全維持に係る補修履歴を調査,分析し,施設管理段階での課題を抽出してメンテナンスサイクルの構築及び長寿命化対策の実施時期と対応策の重要性を指摘した.これらから今後,施設のストックマネジメントを踏まえた持続的維持...

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Published inNōgyō Nōson Kōgakkai ronbunshū Vol. 89; no. 1; pp. II_27 - II_32
Main Authors 後藤, 章, 大澤, 和敏, 田仲, 喜一郎, 松井, 宏之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 農業農村工学会 2021
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ISSN1882-2789
1884-7242
DOI10.11408/jsidre.89.II_27

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Summary:我が国は,高度経済成長期に蓄積された社会資本の維持管理・更新を,厳しい財政制約のなかで実施しなければならない現状から,インフラ長寿命化基本計画を策定し,その取り組みの段階にある.昭和61年に完了した国営河北潟干拓土地改良事業もそれらの一つとして,更新事業が開始されている.そこで本研究では,前歴事業となる河北潟干拓地基幹施設の防潮水門及び排水機場について,それら施設の構築以降現在までの機能保全維持に係る補修履歴を調査,分析し,施設管理段階での課題を抽出してメンテナンスサイクルの構築及び長寿命化対策の実施時期と対応策の重要性を指摘した.これらから今後,施設のストックマネジメントを踏まえた持続的維持管理を実施する場合には,前歴事業の管理実態分析結果からの視点を加味した管理体制を整える必要性を指摘した.
Bibliography:ZZ20032779
946635
ISSN:1882-2789
1884-7242
DOI:10.11408/jsidre.89.II_27