犬猫の各種感染症における原因菌とアンチバイオグラム

過去5年間に当院に来院した犬と猫における各種感染症の原因菌と薬剤感受性を調べ,アンチバイオグラムを作成した.犬で多い原因菌はStaphylococcus intermedius group(SIG)で,猫で多い原因菌はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CoNS)であった.犬猫ともにメチシリン耐性(MR)SIG とMRCoNS が多く分離された.犬の膀胱炎と犬猫の生殖器感染の最も多い原因菌はEscherichia coli で,猫の膀胱炎の最も多い原因菌はEnterococcus spp.であった.犬のアンチバイオグラムにおいて,グラム陽性球菌(GPC)はドキシサイクリン(DOXY),クロラムフェニコ...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 64; no. 10; pp. 810 - 815
Main Authors 嶋田, 恵理子, 鳩谷, 晋吾, 宮本, 忠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.10.2011
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma.64.810

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Summary:過去5年間に当院に来院した犬と猫における各種感染症の原因菌と薬剤感受性を調べ,アンチバイオグラムを作成した.犬で多い原因菌はStaphylococcus intermedius group(SIG)で,猫で多い原因菌はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌(CoNS)であった.犬猫ともにメチシリン耐性(MR)SIG とMRCoNS が多く分離された.犬の膀胱炎と犬猫の生殖器感染の最も多い原因菌はEscherichia coli で,猫の膀胱炎の最も多い原因菌はEnterococcus spp.であった.犬のアンチバイオグラムにおいて,グラム陽性球菌(GPC)はドキシサイクリン(DOXY),クロラムフェニコール(CP)に感受性が高く,グラム陰性桿菌(GNR)ではゲンタマイシン(GM),オフロキサシン(OFLX)に感受性が高かった.猫において,GPC はDOXY,CP,OFLX に感受性が高く,GNR ではGM,OFLX に感受性が高かった.
Bibliography:815020
ZZ00014801
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.64.810