ニホンナシ黒斑病耐病性突然変異体, 'ゴールド二十世紀'における中位の耐病性の遺伝

黒斑病耐病性突然変異体品種'ゴールド二十世紀 (γ-1-1)'層に見られる中位の耐病性は, 病原毒素処理が行われた時に若い葉にのみえ死を生じる特性を示す.この中位の耐病性が後代に遺伝するか否かを調べるため,'ゴールド二十世紀'と耐病性およびり病性品種とを交雑して得られたF1実生の耐病性の程度を検討した. 中位の耐病性を示す実生の同定には, 病原毒素(AK-toxinI) 5ppmと0.1ppmを第1葉および第5葉の葉片に処理する方法が最も有効な方法であることが明らかになった. この検定法を用いることにより,'ゴールド二十世紀'のF1世...

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Published inEngei Gakkai zasshi Vol. 62; no. 4; pp. 689 - 693
Main Authors 寺本, さゆり, 鷲坂, 健二, 壽, 和夫, 森口, 卓哉, 真田, 哲朗, 副島, 淳一
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 一般社団法人 園芸学会 1994
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ISSN0013-7626
1880-358X
DOI10.2503/jjshs.62.689

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Summary:黒斑病耐病性突然変異体品種'ゴールド二十世紀 (γ-1-1)'層に見られる中位の耐病性は, 病原毒素処理が行われた時に若い葉にのみえ死を生じる特性を示す.この中位の耐病性が後代に遺伝するか否かを調べるため,'ゴールド二十世紀'と耐病性およびり病性品種とを交雑して得られたF1実生の耐病性の程度を検討した. 中位の耐病性を示す実生の同定には, 病原毒素(AK-toxinI) 5ppmと0.1ppmを第1葉および第5葉の葉片に処理する方法が最も有効な方法であることが明らかになった. この検定法を用いることにより,'ゴールド二十世紀'のF1世代の中に, 多くの中位の耐病性実生が検出でき, この中間的耐病性が後代に遺伝することが明らかになった. また, F1世代における分離比の結果は, 耐病性変異体である'ゴールド二十世紀'のL-II細胞層に不完全な劣性突然変異が誘発されたことを示唆している.
Bibliography:ZZ00015006
501034
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.62.689