遺伝子検査によりGM1-ガングリオシドーシスと確定診断された柴犬3症例の頭部MRI所見

遺伝子型検査によってGM1- ガングリオシドーシスと確定診断された3症例の柴犬において,臨床診断の過程で頭部MRIが撮像された. これらの症例のMRI検査を受けた月齢は異なっていたが(症例1 :3カ月齢と7カ月齢,症例2 :6カ月齢,症例3 :8カ月齢),すべてに共通して,T2強調画像で大脳白質が左右対称性に高信号を呈し,灰白質と白質のコントラストが不明瞭であった. また,Fluid-attenuated inversion recovery画像でも同様の所見が認められた. このようなMRI所見が本疾患の特徴であると示唆されたため,頭部MRI検査は柴犬のGM1- ガングリオシドーシスの補助的診...

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Published inNippon Juishikai zasshi Vol. 62; no. 3; pp. 219 - 224
Main Authors 片伯部, 健吾, 中本, 裕也, 長谷川, 大輔, 塚根, 美穂, 中市, 統三, 小澤, 剛, 大和, 修, 板本, 和仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医師会 20.03.2009
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ISSN0446-6454
2186-0211
DOI10.12935/jvma.62.219

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Summary:遺伝子型検査によってGM1- ガングリオシドーシスと確定診断された3症例の柴犬において,臨床診断の過程で頭部MRIが撮像された. これらの症例のMRI検査を受けた月齢は異なっていたが(症例1 :3カ月齢と7カ月齢,症例2 :6カ月齢,症例3 :8カ月齢),すべてに共通して,T2強調画像で大脳白質が左右対称性に高信号を呈し,灰白質と白質のコントラストが不明瞭であった. また,Fluid-attenuated inversion recovery画像でも同様の所見が認められた. このようなMRI所見が本疾患の特徴であると示唆されたため,頭部MRI検査は柴犬のGM1- ガングリオシドーシスの補助的診断に有用であると考えられた. また,これら3症例の所在は近畿・中国地方であり,すべてに血統上の関連性が認められた.
Bibliography:ZZ00014801
772475
ISSN:0446-6454
2186-0211
DOI:10.12935/jvma.62.219