農業資源活用型観光活動の実態に関する事例研究

農業資源活用型観光活動について, 愛知県における512事例の活動の趨勢に関して定量的な分析を行ったのち, 6事例の活動の詳細に関して定性的な分析を行い, 以下の知見を得た。(1) 事業経営については, i) 販売価格の高水準化・安定化, 省力型農業の立地による必要労働量の減少, ii) 固定客の形成, iii) 固定投資が少ないこと, iv) 補助事業が活用できること, といった特徴が見られた。(2) 生産空間の直接的保全, 休耕地・減反地の有効利用という役割を果たしていた。(3) 地域農業に対して,(1) i) に示した特徴を持つ販路の提供, 需要創出, 多角化という役割を果たしていた。(4...

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Published inRandosukēpu kenkyū Vol. 65; no. 5; pp. 779 - 784
Main Authors 齋藤, 雪彦, 椎野, 亜紀夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本造園学会 30.03.2002
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ISSN1340-8984
1348-4559
DOI10.5632/jila.65.779

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Summary:農業資源活用型観光活動について, 愛知県における512事例の活動の趨勢に関して定量的な分析を行ったのち, 6事例の活動の詳細に関して定性的な分析を行い, 以下の知見を得た。(1) 事業経営については, i) 販売価格の高水準化・安定化, 省力型農業の立地による必要労働量の減少, ii) 固定客の形成, iii) 固定投資が少ないこと, iv) 補助事業が活用できること, といった特徴が見られた。(2) 生産空間の直接的保全, 休耕地・減反地の有効利用という役割を果たしていた。(3) 地域農業に対して,(1) i) に示した特徴を持つ販路の提供, 需要創出, 多角化という役割を果たしていた。(4) 地域社会に対して, 高齢者, 若者の雇用の場, 交流空間, アメニティ空間の創出という役割を果たしていた。
Bibliography:650528
ZZ00011687
ISSN:1340-8984
1348-4559
DOI:10.5632/jila.65.779