大分県の夏秋ピーマンにおけるミカンキイロアザミウマ個体群の 薬剤殺虫効果とスピノサド感受性低下個体群の初確認
大分県内のピーマンほ場で採集したミカンキイロアザミウマ5個体群に対して,主要な24薬剤の殺虫効果を評価した。全個体群に対して殺虫効果が高かったのは,有機リン系のプロチオホスおよびDMTP,フェニルピラゾール系のフィプロニル,METI のトルフェンピラド,グループUN(作用機構が未特定)のピリダリルであった。個体群間で差異があったのは,有機リン系のアセフェート,マラソンおよびMEP,スピノシン系のスピノサドおよびスピネトラム,アベルメクチン系のエマメクチン安息香酸塩,ピロール系のクロルフェナピル,ベンゾイル尿素系のノバルロンおよびルフェヌロンであった。スピノサドに対するLC50値は,殺虫効果の低...
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Published in | Kyūshū Byōgaichu Kenkyūkaiho Vol. 60; pp. 79 - 83 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
九州病害虫研究会
2014
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ISSN | 0385-6410 1884-0035 |
DOI | 10.4241/kyubyochu.60.79 |
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Summary: | 大分県内のピーマンほ場で採集したミカンキイロアザミウマ5個体群に対して,主要な24薬剤の殺虫効果を評価した。全個体群に対して殺虫効果が高かったのは,有機リン系のプロチオホスおよびDMTP,フェニルピラゾール系のフィプロニル,METI のトルフェンピラド,グループUN(作用機構が未特定)のピリダリルであった。個体群間で差異があったのは,有機リン系のアセフェート,マラソンおよびMEP,スピノシン系のスピノサドおよびスピネトラム,アベルメクチン系のエマメクチン安息香酸塩,ピロール系のクロルフェナピル,ベンゾイル尿素系のノバルロンおよびルフェヌロンであった。スピノサドに対するLC50値は,殺虫効果の低かった2個体群ではそれぞれ323.0ppm,166.3ppm,感受性比はそれぞれ65.9,33.9と感受性低下が本邦で初確認された。スピノサドに対して感受性低下した個体群は,いずれもスピネトラムに対する殺虫効果が低く,両剤の間において交差抵抗性が示唆された。 |
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Bibliography: | ZZ00014779 890830 |
ISSN: | 0385-6410 1884-0035 |
DOI: | 10.4241/kyubyochu.60.79 |