六条裸麦における赤かび病とかび毒蓄積を抑制する薬剤散布時期

六条裸麦の赤かび病の発病抑制とかび毒(DON+NIV)蓄積の低減に効果の高い薬剤散布時期を明らかにするため,常に赤かび病菌の胞子が飛散する接種条件下で品種「イチバンボシ」とチオファネートメチル水和剤を供試し,薬剤散布時期(開花0,10,20,30日後)と散布回数(1~2回)を組み合わせた圃場試験を2年間行った。その結果,開花期の薬剤散布は発病抑制効果が最も高かったが,かび毒蓄積の低減効果は低かった。一方,開花20日後の薬剤散布は,発病抑制効果は低かったが,かび毒蓄積の低減効果は最も高かった。六条裸麦の赤かび病の発病を抑制し,さらにかび毒蓄積を低減するためには,開花期散布と開花20日後頃(乳熟後...

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Published inKyūshū Byōgaichu Kenkyūkaiho Vol. 59; pp. 1 - 6
Main Authors 川上, 顕, 吉田, めぐみ, 鈴木, 文彦, 井上, 博喜, 平八重, 一之, 中島, 隆, 宮坂, 篤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州病害虫研究会 2013
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ISSN0385-6410
1884-0035
DOI10.4241/kyubyochu.59.1

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Summary:六条裸麦の赤かび病の発病抑制とかび毒(DON+NIV)蓄積の低減に効果の高い薬剤散布時期を明らかにするため,常に赤かび病菌の胞子が飛散する接種条件下で品種「イチバンボシ」とチオファネートメチル水和剤を供試し,薬剤散布時期(開花0,10,20,30日後)と散布回数(1~2回)を組み合わせた圃場試験を2年間行った。その結果,開花期の薬剤散布は発病抑制効果が最も高かったが,かび毒蓄積の低減効果は低かった。一方,開花20日後の薬剤散布は,発病抑制効果は低かったが,かび毒蓄積の低減効果は最も高かった。六条裸麦の赤かび病の発病を抑制し,さらにかび毒蓄積を低減するためには,開花期散布と開花20日後頃(乳熟後期)の追加散布が最も効果的であることが示唆された。
Bibliography:ZZ00014779
870599
ISSN:0385-6410
1884-0035
DOI:10.4241/kyubyochu.59.1