キウイフルーツ‘レインボーレッド’における弾性指標による熟度の評価

キウイフルーツ ‘レインボーレッド’ は,果実の熟度が変化しやすいため,非破壊で熟度を簡易に測定する技術開発が強く要望されている.そこで,音響振動法を利用した非破壊計測について検討し,弾性指標による熟度指標の作成を試みた.第2,3および4いずれの共鳴周波数から得られた弾性指標においても熟度が進むにつれて低下した.また,果肉硬度,糖度およびクエン酸含量との相関が高かったことから,弾性指標による熟度の推定は可能であると考えられた.収穫時期は第3または4共鳴周波数から得られた弾性指標により判別が可能と考えられた.7段階のステージの果実は弾性指標によって分類でき,それぞれ指標化することが期待できた.特...

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Published inEngeigaku kenkyuu Vol. 16; no. 1; pp. 89 - 93
Main Authors 神谷, 健太, 佐々木, 俊之, 村上, 覚
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Kyoto-City 一般社団法人 園芸学会 2017
Japan Science and Technology Agency
Subjects
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ISSN1347-2658
1880-3571
DOI10.2503/hrj.16.89

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Summary:キウイフルーツ ‘レインボーレッド’ は,果実の熟度が変化しやすいため,非破壊で熟度を簡易に測定する技術開発が強く要望されている.そこで,音響振動法を利用した非破壊計測について検討し,弾性指標による熟度指標の作成を試みた.第2,3および4いずれの共鳴周波数から得られた弾性指標においても熟度が進むにつれて低下した.また,果肉硬度,糖度およびクエン酸含量との相関が高かったことから,弾性指標による熟度の推定は可能であると考えられた.収穫時期は第3または4共鳴周波数から得られた弾性指標により判別が可能と考えられた.7段階のステージの果実は弾性指標によって分類でき,それぞれ指標化することが期待できた.特に同一果実においても追熟過程をモニタリングすることができた.さらに,現場で汎用的に使用されている果実硬度計などと弾性指標との関係について明らかにした.これらのことから,弾性指標は収穫適期~可食時までを通じて,汎用性の高い熟度指標として活用でき, ‘レインボーレッド’ においてもこれまでの測定方法に代わって熟度の推定が行えることが期待できる.
Bibliography:ObjectType-Article-1
SourceType-Scholarly Journals-1
ObjectType-Feature-2
content type line 14
ZZ20004168
910249
ISSN:1347-2658
1880-3571
DOI:10.2503/hrj.16.89