ミニトマトと大型トマトにおける尻腐れ果発生の比較

ミニトマトと大型トマトを供試して, 高温期と低温期において水耕培養液濃度を変えて栽培することによって, 尻腐れ果発生の差異を比較するとともに, 尻腐れ果発生初期の小果柄の離層部周辺の維管束の様子を観察した. 1.ミニトマトでは低温期には尻腐れ果が全く発生しなかったが, 高温期には16~18%の発生が見られた.大型トマトでは低温期, 高温期いずれも高濃度培養液で栽培すると多くの尻腐れ果が発生した. 2.ミニトマトの果実縦径当たりの果実生長量は栽培時の気温や培養液濃度によって変化しなかったが, 大型トマトのそれは高温期において高濃度より低濃度の培養液で栽培するとやや大きかった. 3.尻腐れ果発生初...

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Published in植物工場学会誌 Vol. 11; no. 1; pp. 22 - 25
Main Authors 武田, 栄治郎, 太田, 勝巳, 浅尾, 俊樹, 吉岡, 大輔, 細木, 高志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本生物環境工学会 01.03.1999
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ISSN0918-6638
1880-3555
DOI10.2525/jshita.11.22

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Summary:ミニトマトと大型トマトを供試して, 高温期と低温期において水耕培養液濃度を変えて栽培することによって, 尻腐れ果発生の差異を比較するとともに, 尻腐れ果発生初期の小果柄の離層部周辺の維管束の様子を観察した. 1.ミニトマトでは低温期には尻腐れ果が全く発生しなかったが, 高温期には16~18%の発生が見られた.大型トマトでは低温期, 高温期いずれも高濃度培養液で栽培すると多くの尻腐れ果が発生した. 2.ミニトマトの果実縦径当たりの果実生長量は栽培時の気温や培養液濃度によって変化しなかったが, 大型トマトのそれは高温期において高濃度より低濃度の培養液で栽培するとやや大きかった. 3.尻腐れ果発生初期の小果柄の離層部周辺の維管束を正常果のそれと比較した.ミニトマトでは両者に大きな差異はみられなかったが, 大型トマトでは維管束数が減少し, かつ導管の径が小さくなっていた.
Bibliography:590399
ZZ00021354
ISSN:0918-6638
1880-3555
DOI:10.2525/jshita.11.22