ウメの緑枝挿し発根と枝梢中のソルビトールとの関係

ウメの緑枝挿し繁殖の可能性と発根と枝梢中成分として特に炭水化物との関係について検討した.ウメの緑枝挿しはIBA 4000ppm溶液の浸漬処理を行えば6月上旬-8月上旬に採取した挿し穂で高い発根率が得られた.発根能は芽の自発休眠が誘導されるにつれて低下した.また, 枝梢中成分としてはソルビトール含量が高い時期に発根能が高かった.挿し木後の挿し穂中成分の消長を調査したところ, 発根率の高かったIBA処理区では対照区に比べて早い時期に挿し穂基部の全糖, 特にソルビトール含量が顕著に増加した.in vitro条件下でソルビトール, スクロース, グルコースおよびフルクトースを添加したWP培地でシュート...

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Published inEngei Gakkai zasshi Vol. 68; no. 3; pp. 648 - 654
Main Authors 望岡, 亮介, 村井, 泰広, 向井, 啓雄, 高木, 敏彦, 尾形, 凡生, 塩崎, 修志, 堀内, 昭作, 原田, 久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 園芸学会 01.05.1999
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ISSN0013-7626
1880-358X
DOI10.2503/jjshs.68.648

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Summary:ウメの緑枝挿し繁殖の可能性と発根と枝梢中成分として特に炭水化物との関係について検討した.ウメの緑枝挿しはIBA 4000ppm溶液の浸漬処理を行えば6月上旬-8月上旬に採取した挿し穂で高い発根率が得られた.発根能は芽の自発休眠が誘導されるにつれて低下した.また, 枝梢中成分としてはソルビトール含量が高い時期に発根能が高かった.挿し木後の挿し穂中成分の消長を調査したところ, 発根率の高かったIBA処理区では対照区に比べて早い時期に挿し穂基部の全糖, 特にソルビトール含量が顕著に増加した.in vitro条件下でソルビトール, スクロース, グルコースおよびフルクトースを添加したWP培地でシュートを発根させたところ, ソルビトール添加培地でもっとも発根率が高かった.
Bibliography:590965
ZZ00015006
ISSN:0013-7626
1880-358X
DOI:10.2503/jjshs.68.648