Eimeria necatrix 多剤耐性株のデイコキネイトおよびロベニジン耐性化試験

宮崎県で採取した鶏コクシジウム E. necatrix に対する抗コクシジウム剤の効果を13薬剤を用いて検討した。13薬剤のうち, キノリン誘導体の3剤およびロベニジンを除いた9剤には感受性の低下がみられ, それらの常用量では無効であった。キノリン誘導体のデイコキネイトおよびロベニジンについては, 投薬量を減じてさらに検討した。結果, 両剤の最少有効量はそれぞれ4および4.125ppM (飼料添加)であった。このような E. necatrix 株をデイコキネイトおよびロベニジンのサブオプテイマル・ドースを投与した鶏で継代し, 継代にともなう感受性の変化をそれぞれ観察した。その結果, 本 E....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inJapanese journal of veterinary science Vol. 48; no. 1; pp. 69 - 74
Main Authors 板垣, 博, 斉藤, 康秀, 角田, 清
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本獣医学会 1986
Online AccessGet full text
ISSN0021-5295
1881-1442
DOI10.1292/jvms1939.48.69

Cover

More Information
Summary:宮崎県で採取した鶏コクシジウム E. necatrix に対する抗コクシジウム剤の効果を13薬剤を用いて検討した。13薬剤のうち, キノリン誘導体の3剤およびロベニジンを除いた9剤には感受性の低下がみられ, それらの常用量では無効であった。キノリン誘導体のデイコキネイトおよびロベニジンについては, 投薬量を減じてさらに検討した。結果, 両剤の最少有効量はそれぞれ4および4.125ppM (飼料添加)であった。このような E. necatrix 株をデイコキネイトおよびロベニジンのサブオプテイマル・ドースを投与した鶏で継代し, 継代にともなう感受性の変化をそれぞれ観察した。その結果, 本 E. necatrix 株は, デイコキネイトで50回およびロベニジンで10回継代することによってそれぞれの薬剤の継代開始時の最少有効量に対して感受性を低下させた。しかしながら, デイコキネイトで50回およびロベニジンで40回継代した後でもそれぞれの薬剤の常用量に対しては, 依然として強い感受性を保持していた。
Bibliography:341865
ZZ00004647
ISSN:0021-5295
1881-1442
DOI:10.1292/jvms1939.48.69