ガラス球とガラスプレートを用いた接線方向付着力
車両走行装置と土壌との接触面に生ずるせん断力には、摩擦力と接線方向付着力が共存し、その接線方向付着力は、車両の推進力の発生に寄与していることが確認された。一方、土壌付着は土を作業対象とする作業機械の走行性能と作業性能を低下させることもある。また、土壌の含水比の変化による接線方向付着力を実験により求め、その大きさによって含水比領域をそれぞれ乾燥相、付着相、潤滑相と呼び、土壌水分が接線方向付着力に大きく影響していることが分かった。水の表面張力による接線方向付着力への影響を調べるために、ガラス球とガラスプレートを用いた実験を行い、ガラス球の周囲に形成された水膜円の表面張力による接線方向付着力と水膜円...
Saved in:
Published in | Nōgyō Kikai Gakkaishi Vol. 67; no. 6; pp. 89 - 94 |
---|---|
Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
01.11.2005
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-2543 |
DOI | 10.11357/jsam1937.67.6_89 |
Cover
Summary: | 車両走行装置と土壌との接触面に生ずるせん断力には、摩擦力と接線方向付着力が共存し、その接線方向付着力は、車両の推進力の発生に寄与していることが確認された。一方、土壌付着は土を作業対象とする作業機械の走行性能と作業性能を低下させることもある。また、土壌の含水比の変化による接線方向付着力を実験により求め、その大きさによって含水比領域をそれぞれ乾燥相、付着相、潤滑相と呼び、土壌水分が接線方向付着力に大きく影響していることが分かった。水の表面張力による接線方向付着力への影響を調べるために、ガラス球とガラスプレートを用いた実験を行い、ガラス球の周囲に形成された水膜円の表面張力による接線方向付着力と水膜円直径を測定した。その結果、接線方向付着力は、本研究で用いたガラス球の大きさの範囲内ではガラス球の大きさにほとんど影響されることなくガラス球の周囲に形成された水膜の周囲長に比例することが分かった。また接線方向付着力と水膜周囲長との関係は、ほぼ直線で近似することができ、その近似式が示された。 |
---|---|
Bibliography: | 723285 ZZ00015065 |
ISSN: | 0285-2543 |
DOI: | 10.11357/jsam1937.67.6_89 |