キウイフルーツ‘レインボーレッド’の収穫時期および予冷条件の違いが1-MCPの処理効果に及ぼす影響
キウイフルーツ‘レインボーレッド’は,樹上においても硬度の低下,糖度の向上,クエン酸含量の低下がみられ,収穫後の貯蔵中においても同様の現象が顕著である.このことから,長期貯蔵法の開発が要望されている.そこで,‘レインボーレッド’において,収穫時期,収穫後の予冷期間および予冷温度の違いが1-MCPの処理効果に及ぼす影響について検討した.9月25日収穫果と10月16日収穫果での処理においては,9月25日収穫果では,収穫124日後においても対照区と大きな熟度の差は確認されなかった一方で,10月16日収穫果では収穫61日後以降に対照区と比べて特に果肉部硬度が高く維持されたことから,10月16日収穫果で...
Saved in:
Published in | Engeigaku kenkyuu Vol. 15; no. 1; pp. 73 - 79 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 園芸学会
2016
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1347-2658 1880-3571 |
DOI | 10.2503/hrj.15.73 |
Cover
Summary: | キウイフルーツ‘レインボーレッド’は,樹上においても硬度の低下,糖度の向上,クエン酸含量の低下がみられ,収穫後の貯蔵中においても同様の現象が顕著である.このことから,長期貯蔵法の開発が要望されている.そこで,‘レインボーレッド’において,収穫時期,収穫後の予冷期間および予冷温度の違いが1-MCPの処理効果に及ぼす影響について検討した.9月25日収穫果と10月16日収穫果での処理においては,9月25日収穫果では,収穫124日後においても対照区と大きな熟度の差は確認されなかった一方で,10月16日収穫果では収穫61日後以降に対照区と比べて特に果肉部硬度が高く維持されたことから,10月16日収穫果で効果が大きい傾向がみられた.1-MCP処理前の予冷条件では,10°C以下で2日間予冷後に処理することにより,収穫後4か月が経過しても果肉部硬度および果芯部硬度が高く維持された.このことから,1-MCPの処理効果は,特に処理前の予冷条件により異なった.さらに,予冷後に1-MCP処理し121日間貯蔵した果実において,エチレン生成は認められなかったものの追熟することを確認した. |
---|---|
Bibliography: | ZZ20004168 901102 |
ISSN: | 1347-2658 1880-3571 |
DOI: | 10.2503/hrj.15.73 |