動脈硬化危険因子の低減に寄与する機能性食品成分とリポ蛋白の質的評価に関する研究
要旨:動脈硬化性心血管疾患の予防には, 脂質異常症をはじめとする多様な危険因子の包括的管理が重要である. 代表的な危険因子である脂質異常症の治療は, 薬物療法に先んじて食事療法が基本であり, そのなかで機能性食品等の役割も期待される. また, LDLコレステロール(LDL-C), HDLコレステロール(HDL-C), トリグリセライド(TG)などの血清脂質の量的評価のなかで, LDL-Cの高値は主要な動脈硬化リスク因子として位置付けられているが, 高TG血症やHDL-Cの低値はリスク因子として未解決の課題がある. 我々は動脈硬化危険因子に対するより優れた包括的な管理の確立を目指し, ビタミンE...
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| Published in | Nihon Eiyō, Shokuryō Gakkai shi Vol. 75; no. 1; pp. 3 - 10 |
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| Main Author | |
| Format | Journal Article |
| Language | Japanese |
| Published |
日本栄養・食糧学会
10.02.2022
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| ISSN | 0287-3516 |
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| Summary: | 要旨:動脈硬化性心血管疾患の予防には, 脂質異常症をはじめとする多様な危険因子の包括的管理が重要である. 代表的な危険因子である脂質異常症の治療は, 薬物療法に先んじて食事療法が基本であり, そのなかで機能性食品等の役割も期待される. また, LDLコレステロール(LDL-C), HDLコレステロール(HDL-C), トリグリセライド(TG)などの血清脂質の量的評価のなかで, LDL-Cの高値は主要な動脈硬化リスク因子として位置付けられているが, 高TG血症やHDL-Cの低値はリスク因子として未解決の課題がある. 我々は動脈硬化危険因子に対するより優れた包括的な管理の確立を目指し, ビタミンEやカロテノイドなどの抗酸化物質により脂質代謝関連バイオマーカーの改善, 血清脂質の量的精密分析および質的評価の開発などをはじめ, 一貫して代謝栄養学的な研究を展開してきた. これらの成果が人々の健康寿命の延伸に役立つことを期待する. |
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| Bibliography: | 941286 ZZ00014795 |
| ISSN: | 0287-3516 |